...一帯に強烈な臭気が――人間の臓物が腐敗して行く臭気が流れてゐることであらう...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...さつそくさかもりが初まる、豚、豆腐、臓物、菜葉、庵の饗宴らしい団欒である、主人もお客もない自他融合の賑やかさである、みんなよく食べよくしやべる、私もよく飲みよくしやべる...
種田山頭火 「松山日記」
......
峠三吉 「原爆詩集」
...鯉や豚の脂肉や鶏の臓物など...
豊島与志雄 「食慾」
...犢の肉や臓物、豚の肉、まるのままの鶏、湖水のいろいろな魚や蝦、葱や大蒜(にんにく)や茴香、栗や筍、それからまた、百年もたったという老酒の甕も取出されていました...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...ぐにやぐにやした臓物と...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...鍋のなかに臓物がことこと煮えてゐる...
林芙美子 「愛する人達」
...臓物(ぞうもつ)を弄(もてあそ)んで変態的に耽(ふけ)った証跡(しょうせき)など...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...出版屋を臓物故買犯者...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...臓物だぜ...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...「王様は臓物を葡萄酒のソオスで召し上がるさうだが...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...わたしは好奇心を起してそれらの臓物類を持って来させ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...捨てるつもりでどけておいた魚の尾頭や臓物などの...
山本周五郎 「あだこ」
...べたべた濡れた臓物の中で...
横光利一 「上海」
...その露路の奥の煤(すす)けた酒場では、彼の好む臓物が、鍋の中で泡を上げながら煮えていた...
横光利一 「上海」
...臓物のぐつぐつ煮えた鍋の奥では...
横光利一 「上海」
...犬だか豚の臓物だか知れない怪しげな串焼の味も知った...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...の臓物(ぞうもつ)や牛豚(ぎゅうぶた)などの屑(くず)より...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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