...勇敢な心臟を臆病な腦髓の用に立てようとしたところで...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...こいつ臆病な奴だなんて思われるのは敵(かな)わんから...
橘外男 「雷嫌いの話」
...臆病な心が起って来たが...
直木三十五 「南国太平記」
...ずいぶん臆病なんですけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...臆病な狐のように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...臆病な千代之助はぞっとして...
野村胡堂 「百唇の譜」
...今日の僕の臆病なこと...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...この臆病な老いぼれめ!」彼女は猫に声を掛けた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...この臆病なロシアの皇太子は生涯にただ一度の恋愛をした...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...――そんな騒ぎだといふのに阿父さんの姿が見へないのさ、志村(清親のこと)なんて、後ろ鉢巻で門のところに蓆を引いて頑張つてゐるといふ騒ぎなんぢやないか! 阿父さん、阿父さん! といくら呼んでも返事もしない、どうしたんだらうと思つて、探して見ると、驚くぢやないか! 裏の空地で、長持の陰に蒲団が積んであるなかにもぐつて、狸寝入をしてゐるのさ! 大胆ぢやない、臆病なのさ、可笑しくつて仕様がなかつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...そつと! と臆病な眼つきを動かしながら...
牧野信一 「競馬の日」
...この瞬間にはその臆病な愚かな理性を忘れてしまつて……)「祖師様」と叫んだ...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...大へん臆病なのです...
牧野信一 「美智子と歯痛」
...その身のこなしがいかにも臆病な老人らしく...
宮本百合子 「海浜一日」
...おどおどした臆病な色をあらはしてゐた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...臆病なうえにまがぬけている...
山本周五郎 「ひとごろし」
...彼のやうな臆病な小心な良人を軈て自滅さす種類の女であつたが...
横光利一 「悲しみの代價」
...臆病なせいではない...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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