...この臆病な己を追いやって罪もない男を殺させる...
芥川龍之介 「袈裟と盛遠」
...四、臆病なり...
太宰治 「パウロの混乱」
...「こんな臆病なことではならん」と思いました...
田中貢太郎 「死人の手」
...同じように臆病な欠点があった...
田中英光 「さようなら」
...笹村の臆病な冷たい目は...
徳田秋声 「黴」
...一体芥川氏は自己の弱味や隙間を外に現す事に甚だ臆病な...
南部修太郎 「現代作家に対する批判と要求」
...鼠のように息を殺して寝ている」「それほどの臆病なら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...臆病な狐のように...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...連中は臆病なものですから...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...臆病なほど気が優しいのだと取沙汰(とりざた)されている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...臆病な、気の弱い、箸にも棒にもかゝらぬやくざものだ...
平出修 「逆徒」
...從つて身體が逞しいのに似合はず臆病なのだ...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「劒の教義」
...くそピーターズ、臆病なバカめが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「バブル崩壊」
...勇敢な騎士とは裏はらの臆病な幽霊のやうな脚どりで...
牧野信一 「鬼の門」
...いくらか臆病なおもむきを帯びている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(オウィディウス)(a)臆病な犬がそうで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...臆病な馬が何物かを避けるやうに飛び立つて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...いったい、兄は臆病なのか、その逆なのか、と...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索