...松太郎は臆病な眼付をして...
石川啄木 「赤痢」
...私はもう今迄のような臆病な心を...
谷崎潤一郎 「刺青」
...臆病な心が起って来たが...
直木三十五 「南国太平記」
...小鳥のやうに臆病な眼がまたゝいて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いくらなんでもあまり臆病なようで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...臆病なほど気が優しいのだと取沙汰(とりざた)されている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...あなたの臆病なのには驚いた...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...その臆病な子ウサギを追っかけたあとは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...今になって臆病なの...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...臆病な私に様々な警告を与へながら次第に馬の速度をはやめた...
牧野信一 「鱗雲」
...暗い田舎道に臆病なせゐか成人の私でさへ慄然とするが如き不気味な調子だつた...
牧野信一 「創作生活にて」
...臆病なばかりで――...
牧野信一 「素書」
...臆病な私は、大変に慌てゝ、照子に頼んで、一週間程前に此のS病院に入院させて貰つたのだつた...
牧野信一 「妄想患者」
...その身のこなしがいかにも臆病な老人らしく...
宮本百合子 「海浜一日」
...臆病な子供だったんですよ...
三好十郎 「胎内」
...その悟性を卑屈な臆病なものにしております...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いったい、兄は臆病なのか、その逆なのか、と...
吉川英治 「私本太平記」
...「あ……」思わず、またしても、臆病な腰が、後へ、身を退(ひ)きかけると、「やあ、土肥先生」体力的で、快活な声を、頭から浴びせるように、健吉が、云った...
吉川英治 「松のや露八」
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