...何の臆する所なく面(おもて)を揚げて...
石川啄木 「所謂今度の事」
...吾人は自己の確信を臆することなく吐露する個人の集団ではなく...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...「……」老人は臆する気色もなく...
海野十三 「深夜の市長」
...これは一回や二回の乱伐には臆する色もなく...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...臆する色もなく云い返したと云う話...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...上座に坐る人はどの家へ行つてもあたり前のやうに臆する所なく上座に坐るし...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...さのみ臆する模様もなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...臆するところのない沈勇の影を宿した面(かお)を向けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...作者は臆する処なく幾度か歌つてゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...されど、」これが悠(ゆつく)りと、明瞭に讀まれた、「臆する者、信ぜざる者、等々は火と硫黄(いわう)の燃ゆる池にてその報(むく)ひを受くべし是第二の死なり...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...あまりに臆することなく...
牧野信一 「風媒結婚」
...故に何の臆するところなく大胆にその業をはじめ...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...しかしこれは些(ちと)の臆する氣色もなしに...
森鴎外 「最後の一句」
...いまはなんの臆するところもなく...
山川方夫 「箱の中のあなた」
...そこでバックはその相に臆することもなく直面しながらも...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...臆する様子もなくいきなり...
横光利一 「旅愁」
...千鶴子は一寸視線を伏せたがすぐまた臆する風もなく彼を見返した...
横光利一 「旅愁」
...べつに臆する必要もありません...
吉川英治 「江戸三国志」
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