...僕はふと彼女の鼻に蓄膿症(ちくのうしょう)のあることを感じ...
芥川竜之介 「歯車」
...僕はふと彼女の鼻に蓄膿症のあることを感じ...
芥川龍之介 「歯車」
...赤く膿を持つた面皰(にきび)のある頬である...
芥川龍之介 「羅生門」
...かつ膿(うな)沸(わ)きぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...然(しか)しながら数日の後に其の接眼の縫目が化膿(かのう)した為めに――恐らく手術の時に消毒が不完全だったのだろうと云う説が多数を占めている――彼女は再び盲目になって了(しま)ったそうである...
太宰治 「女人訓戒」
...自分に耳だれの膿の仕末をしてもらって...
太宰治 「人間失格」
...床に散ってまた膿に這いよる...
峠三吉 「原爆詩集」
...膿(うみ)をもって来たのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...膿(うみ)がどろどろと流れでました...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...傷が皆化膿しています...
永井隆 「長崎の鐘」
...この心にはまだまだ我慢邪慢の膿(うみ)のついた衣が幾重(いくえ)にも纏(まと)いついておりまする...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは難治の腫(は)れ物が口を開いて膿(うみ)を出し切ったのと同じ喜びを人足たちに与えた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...十二畳半の部屋いつぱいに膿の臭ひがたちこめ...
北條民雄 「盂蘭盆」
...化膿するのもあるがたいていは化膿しない...
北條民雄 「癩院記録」
...脱脂綿でこしらえた膿(うみ)とりの棒が散乱し...
宮本百合子 「刻々」
...器械も鶏の外皮(かわ)も一々厳重に消毒法を行って施術(しじゅつ)するから化膿(かのう)する事はない...
村井弦斎 「食道楽」
...フェレスのイアソンは胸部の膿瘍(のうよう)のために医者から見放されたが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...また少し膿(う)み出したまでのことじゃ...
吉川英治 「新書太閤記」
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