...赤く膿を持つた面皰(にきび)のある頬である...
芥川龍之介 「羅生門」
...さうして病者の膿を持つた指に接吻した...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...かつ膿(うな)沸(わ)きぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
......
高見順 「死の淵より」
...いまは、膿も、あまり出なくなつて、からだも輕くなり、かうして床に腹這ひになり原稿を書けるやうになりました...
太宰治 「知らない人」
...尤(もっと)も櫛田先生の意見では肝臓膿瘍ではなさそうだと云うことで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そのあとが少し化膿(かのう)して痛がゆかったり...
寺田寅彦 「自由画稿」
...喘息と胃弱と蓄膿とに絶えず苦しまされている彼の身体が...
中島敦 「狼疾記」
...そう腫物(できもの)の膿(うみ)を出すように簡単にゃ行かないんだよ...
夏目漱石 「明暗」
...化膿するのもあるがたいていは化膿しない...
北條民雄 「癩院記録」
...ちよつと突けば膿が飛び出すかと思はれるほどどす黒く膨張した貌に安クリームを塗りつけ...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...次に背部の繃帯を解き膿を拭ふ...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...「え? 腰の骨が膿んだ...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...その前から永らく便に膿(のう)が混っていたことを伺ったのは先日がはじめてであったと思います...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...胸のところは腫物(はれもの)の膿(うみ)のため...
山本周五郎 「青べか物語」
...玄一郎は傷が膿(う)んだりして...
山本周五郎 「いさましい話」
...膿水(のうすい)も止まり...
吉川英治 「三国志」
...内訌(ないこう)の疾患は遂に膿(うみ)を出した...
吉川英治 「新書太閤記」
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