...そこへ丁度顔を出したのはまるまると着膨(きぶく)れた武夫だった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...裸体(はだか)の膨れた胸...
泉鏡花 「瓜の涙」
...だんだん膨れ上ってきて...
海野十三 「地球盗難」
...身体中が日向臭く膨らんで...
薄田泣菫 「独楽園」
...五個の土偶は何れも後頭部に多少(たせう)の膨らみ有り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...例の膨大な国防予算に原則上の削減を加えるようなことは決してしないだろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...顔を膨らして長火鉢にしがみついてる彼女へ...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...ぷっくら膨れてうたたねする...
永井隆 「この子を残して」
...東京市の貧弱なる膨脹に付け込んで...
夏目漱石 「それから」
...うらなり君が時々蒼(あお)い顔をして湯壺(ゆつぼ)のなかに膨(ふく)れている...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...ちよつと突けば膿が飛び出すかと思はれるほどどす黒く膨張した貌に安クリームを塗りつけ...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...サツクを風船玉とまちがへて膨らがしたり...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...膨らんだ団子腹を消化させる気になつたのか...
正宗白鳥 「花より団子」
...そうしないと中の物が膨(ふく)れ出(だし)て蓋が持(もち)ません...
村井弦斎 「食道楽」
...それが一時世間の大問題に膨脹(ぼうちょう)する...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...「水腫病にかかったように膨れてむくんできました」というと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...宣徳九年(西暦一四三四年)朝廷に輸送された琉球の貢物目録に「海巴五百五十万個」という膨大な数字が見えるが...
柳田国男 「故郷七十年」
...ひとり益々彼らの生産力を膨脹させた...
横光利一 「静かなる羅列」
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