...子房はそれに応じて膨れてゆく...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...ムクムクと膨(ふく)れあがってきた...
海野十三 「地球盗難」
...そして尚(なお)もしきりに膨(ふく)れてゆくようであった...
海野十三 「蠅」
...鼻の頭を膨らました真剣な表情になって...
田中英光 「箱根の山」
...それでは失業統計なども恐らく膨大な量に及ばざるを得ないわけで...
戸坂潤 「技術の哲学」
...去つたものは成熟した南瓜がもぎとられた樣なもので後任者は蔓の先へ膨れた青い南瓜だ...
長塚節 「教師」
...湿土の凍結による膨脹収縮をA君が測っている...
中谷宇吉郎 「低温室だより」
...紙屋へ這入(はい)って巻紙と状袋で膨(ふく)らました懐(ふところ)をちょっと抑えながら出て来た...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...その膨(ふく)れたところに...
濱田青陵 「博物館」
...嬶(かかあ)は又腹を膨(ふく)らかしやがったし...
葉山嘉樹 「セメント樽の中の手紙」
...今はだんだんひどく膨れ上って...
原民喜 「夏の花」
...(膨大な数の部分から成る)虫の全ての部分を表す明瞭な観念をもっていなければならない...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...そうして奴の背骨近くの浮き袋が空気で膨れてしまえば...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...しかしそれが一朝水に潤えば忽(たちま)ち復(ま)た原(も)との膨れた形ちと成るが...
牧野富太郎 「植物記」
...それを好きな大きさに切ってパンの型へ入れて布巾をかけて今の温い処へ一時間置くと今度はズンズン膨れ上って大きくなっています...
村井弦斎 「食道楽」
...膨脹に向うことすらだめである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...かぎりなく膨脹していく奇怪な生物を想った...
山川方夫 「愛のごとく」
...ただ胸が膨(ふく)らんで口もきけなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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