...ボロ/\の布の無尻(むじり)を何枚も/\着膨れた...
石川啄木 「足跡」
...「無駄をいわねえで全速力でやれッ」子分は見る見る面をゴム毬(まり)のように膨(ふく)らませたと思うと...
海野十三 「地中魔」
...面を膨らせば立体となつて点から立体までの間に何処にも境界は無い...
丘浅次郎 「固形の論理」
...又一方のみ棒の形を成し一端は杓子(しやくし)の如くに膨(ふく)らみたる物有り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...或いはその膨張を同じく合理化させねばならぬ日本としては当然...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...膨張したくてたまらず生気にあふれていたので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...作者としての私のモチーフの膨脹があった...
豊島与志雄 「小説集「聖女人像」後記」
...漢初には其の膨脹が繼續せられなかつたけれども...
内藤湖南 「日本上古の状態」
...この哲学も一応巨大な膨脹計画の爆発点...
中井正一 「美学入門」
...それで急激膨脹で氷晶が出来るか否かを実験した...
中谷宇吉郎 「雨を降らす話」
...東京が凄じい発展膨脹をして...
中谷宇吉郎 「雪」
...丸い縁(ふち)に黄を帯びた輪をぼんやり膨(ふく)らまして輪廓も確(たしか)でない...
夏目漱石 「虞美人草」
...その膨(ふく)れたり怒ったりする様子を見て楽しんだ...
夏目漱石 「道草」
...江戸中の櫻の蕾(つぼみ)が一夜の中に膨(ふく)らんで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赤むけの膨れ上つた屍体がところどころに配置されてゐた...
原民喜 「夏の花」
...山山の姿が草木の繁茂するにしたがって何処(どこ)となく茫茫として膨れてくるころ...
室生犀星 「幼年時代」
...頬(ほ)っぺたが膨らんで来た...
森鴎外 「独身」
...早くも参木の腕の中でもう水々しくいっぱいに膨れて来た...
横光利一 「上海」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??