...沸きかへる膠(にべ)の海より聞ゆる苦痛の聲は...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...泥地は胡粉(ごふん)と膠(にかわ)で下地を仕上げ...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...膠(にかわ)のように凝結して清水で洗ってみてもグリセリンで溶いてもいかんとも溶解が利かず...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...そうしてあらゆる膠質的(こうしつてき)浮游物で象嵌(ぞうがん)された空間の美しさである...
寺田寅彦 「柿の種」
...その中間の姿即ち粉体や膠質の性質は兎角(とかく)物理的な研究の範囲外に取り残されている傾向がある...
中谷宇吉郎 「霜柱と白粉の話」
...その上へ膠(にかわ)でへちまをつけて形を整え...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...膠質体(こうしつたい)のことをも少し詳(くわ)しくやってからでなければわかりません...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...それを汁と一所に裏漉(うらごし)にしてゼラチンで寄せるのです」大原「ゼラチンとは何です」娘「西洋の食用膠(しょくようにかわ)で...
村井弦斎 「食道楽」
...この木から出る膠を膏薬の材料に使うらしいのであるが...
柳田国男 「故郷七十年」
...膠(にかわ)で顔へ貼(は)りついたような憎い手...
吉川英治 「江戸三国志」
...膠(にかわ)を溶いた摺鉢(すりばち)だの...
吉川英治 「銀河まつり」
...だめに極っている」膠(にべ)もなくこう吐き出して...
吉川英治 「剣の四君子」
...膠鍋(にかわなべ)の下の炭火で...
吉川英治 「私本太平記」
...膠着(こうちゃく)状態にあったけれど...
吉川英治 「新書太閤記」
...膠(にべ)もなく...
吉川英治 「新書太閤記」
...つい膠(にべ)のないこともいえず...
吉川英治 「日本名婦伝」
...これだけは膠(にべ)もない答え...
吉川英治 「松のや露八」
...おじさんと別れて捜そうと思うんだけれど……いけないかな」大蔵は膠(にべ)なくいった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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