...膠(にかわ)が利(き)かなかったと見えて...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...そういう口上そのものが年を経るとともに一層固くなりつよく膠着(こうちゃく)するものであって...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...相かはらず鉄のやうにぶあいそに膠着してゐる状態を目撃して...
太宰治 「火の鳥」
...それより膠質の物理的性質の研究に霜柱のような妙なものを特に選ばれたという点が問題なのであるが...
中谷宇吉郎 「霜柱と白粉の話」
...墨を炭素の膠質(コロイド)と見る立場から実験を進め...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...主として微粒子と膠質とである...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...夜が明けてからだったそうですよ」「お前がここへ来たのは?」「卯刻(むつ)半(七時)そこそこで」「血は凝(かた)まっていたかい」「膠(にかわ)のように乾きかけていましたよ」「殺したのは宵だな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...膠(にかは)のやうになつたためでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...膠(にかは)か塗(ぬり)か知らないが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...感佩(かんぱい)いたしました」藤波は膠(にべ)もなく...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...絵(えが)くに膠(にかわ)の入りたる墨を使わず...
南方熊楠 「十二支考」
...これを膠(にかわ)で煮込むのだ...
室生犀星 「不思議な魚」
...ユルデすなわち白膠木(ぬるで)の葉から酢を搾りそれをそう呼んでいた(人類学雑誌一九〇号)...
柳田國男 「食料名彙」
...眼の球(たま)にはお母様の工夫で膠(にかわ)を塗って光るようにし...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...染革の切れッぱしだの膠鍋(にかわなべ)が...
吉川英治 「私本太平記」
...千早金剛ノ膠着(カウチヤク)久シキコト...
吉川英治 「私本太平記」
...これだけは膠(にべ)もない答え...
吉川英治 「松のや露八」
...いよいよ膠(にべ)も素(そ)っ気(け)もない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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