...そうして滴粒が互いに衝突するとそれが膠着してしまう...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...左に持ちたる『膠洲湾(かうしうわん)』の盃の毒酒にや酔ひけむ...
石川啄木 「閑天地」
...それは糸になるまでは膠のやうな粘着物だが...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...膠州路の万国殯儀館にうつされて二十日朝から二十二日出棺まで告別の行列がつづいた...
内山完造 「魯迅さん」
...知らず識らずの間にものに膠着して新趨向に取り残されはしないだらうかといふ事である...
高浜虚子 「進むべき俳句の道」
...小刀の中身の柄がささる溝が浅くなく深くなく僅かに余裕があって膠が入り込んでピッタリ喰付くのを良しとする...
高村光太郎 「回想録」
...その膠は犢の牛の...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...即ち膠質(コロイド)であって...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...客は客としてどこまでも膠着(こうちゃく)するが故に...
夏目漱石 「野分」
...ちょいとここで待っていて貰おう」平次は膠(にべ)もなく冷たく言い切って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...感佩(かんぱい)いたしました」藤波は膠(にべ)もなく...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...膠(にべ)もない...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...何時迄(いつまで)経(た)ってもX(エッキス)に膠着(こびりつ)いていて離れない...
二葉亭四迷 「平凡」
...私は鋸屑を膠で練つてゐたのだ...
牧野信一 「鬼涙村」
...永久の真理というものを求めることの愚は琴柱(ことじ)に膠(にかわ)するにひとしい...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...余人を召されたがよろしい」などと膠(にべ)なくそれを突っ返し...
吉川英治 「剣の四君子」
...相変らず膠(にべ)もない...
吉川英治 「新書太閤記」
...ここに膠着(こうちゃく)を続けてはいられない...
吉川英治 「新書太閤記」
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