...そして肉体は感謝してあなたの膝の上に丸まつて巣喰ふ...
有島武郎 「運命と人」
...山田友次郎がうすい座敷布団を自分の膝の下からとってすすめ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...編集子の一人が膝づめ談判に来られていささか閉口...
高村光太郎 「詩について語らず」
...片膝(かたひざ)をおつきなさい...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...室の入口に片膝をついていた...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...ぼんやりと小刀を膝の上へ載せたままで...
中里介山 「大菩薩峠」
...」何の親切気もない調子でかう云ふと彼は長い立て膝を抱へ乍らその冷却した顔を又横に向けた...
長與善郎 「青銅の基督」
...ソオルは死體の傍に膝まづきながら...
南部修太郎 「死の接吻」
...その涙は胸から膝小僧まで落ちるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...膝の拔けかゝつた袷(あはせ)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...芸子の膝枕で大鼾をかいてるところを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...故に仰臥の時は左の膝は常に立て居るなり...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...一寸向き合って坐っている膝の上にものをかけたいようですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...銀杏の実のような膝がしらや...
室生犀星 「童子」
...父親の膝の上に――眠元朗はその娘の髪の上に自分の手を置いて...
室生犀星 「みずうみ」
...汝等の悪運の尽きるところじゃ――」と静かに左の片膝を立て...
吉川英治 「剣難女難」
...利家は、膝を打って、「さればよ、その折、いつも将棋の駒の旗さし物を見せ、上杉勢のまッ先に出て、味方をなやます強槍の一将こそ、越後の石川播磨なれと聞くからに、慥(しか)と、見覚えてお槍先を試みんと窺(うかが)いおったが、ついに拝面の機もなく、今日、ここでお膝を交えるとは……」「いや、又左どのは、御幸運でござったよ」「ははは、何の、播磨どのこそ、またなき命拾いをなされたのじゃ...
吉川英治 「新書太閤記」
...また膝のまえに置かれてあるたばこ盆の火入れひとつといい...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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