...ハタと膝を打った...
海野十三 「流線間諜」
...それは聞き度いねえ」と膝を乘出す...
高濱虚子 「俳諧師」
...自分の膝の上にあっては只の平凡な手に見える...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...前の狹い外套の裾は膝の前で窮屈そうに割てゐた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...歸らん時に其膝に寄りてあまゆる子は無しと...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...小太郎を睨むと――膝をついてしまった...
直木三十五 「南国太平記」
...マドロスの膝の前に二つになって落ちたのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...一見しょうづかの婆(ばば)とも見える姿をした女性が立膝を構えている...
中里介山 「大菩薩峠」
...柔らかい座蒲団(ざぶとん)の上で膝(ひざ)さえ崩(くず)した...
夏目漱石 「門」
...顫える膝には力がなく...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...少し源氏の君の近くへ膝(ひざ)を進めて惟光朝臣(これみつあそん)は言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そこへ奧さんがお仕舞が出來て、すうつとはいつて、氣が落着かぬといふ風で、兩膝を立てて、座蒲團の上に蹲(しやが)んで、火鉢に二本揃へて立ててある火箸を取つて、二たところへ立てて、それに手を載せて煬(あぶ)るのである...
森鴎外 「半日」
...それを男の膝(ひざ)の上に掛けて遣(や)った...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...満面の汗は滝の如く拳を握り膝を叩き...
山本笑月 「明治世相百話」
...涙を一しずくポロリと膝の上に落した...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...高い観音さまの台座からその巨大な膝を巡りまわって...
吉川英治 「随筆 新平家」
...膝を屈(くっ)しなければならなかった...
吉川英治 「増長天王」
...とたんに、彼は大地から大きな震動で刎(は)ね上げられたように、「あッ、違ッた!」と、絶叫して、膝を立てた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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