...」とようよう膝去(いざ)り出して...
泉鏡花 「婦系図」
...老人のそばへ膝をついた...
海野十三 「少年探偵長」
...投げ出した膝の上で自分にかかえて乳首から息もつかずごくごく飲む...
寺田寅彦 「花物語」
...老人は次第に膝をのり出して...
豊島与志雄 「古井戸」
...膝から眼を放さないので「大久保」と...
直木三十五 「南国太平記」
...膝っ小僧へ火をのせられて熱い思いをした」仏頂寺弥助が真顔になってこう口走ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の膝や、裾(すそ)の乱れたのが急にとりつくろわれて、そうして次には、こんな醜態を演じていた自分というものに愛想をつかす...
中里介山 「大菩薩峠」
...――あしこを、こう這んで行って……あの辺からドンとやれば……などと、雪の上へ荷をすてた二人は、膝を折って、手まねで鉄砲を構えながら、おかしいほど夢中で、しかし大真面目で、すっかり熊に気を奪われた恰好だ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...私も不幸な奴だよ」継母の膝小僧を裾でかくしてやりながら...
林芙美子 「瀑布」
...意識して膝頭で娘の腿を締めつける段取が生きて來たのだ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...磯の膝の前のバラ銭の中に置く)磯 なにさ? ふーん...
三好十郎 「地熱」
...丸めた彩糸(いろいと)をいくつも女の膝の上にならべていた...
室生犀星 「後の日の童子」
...膝から下が痺(しび)れて...
山本周五郎 「いさましい話」
...彼は坐っている膝を立て...
山本周五郎 「山彦乙女」
...膝組み合せて語るやうに時間も忘れてしまふのである...
吉川英治 「折々の記」
...膝まで手をさげて...
吉川英治 「黒田如水」
...メリーをからかってしたたか膝を折られ泣面をしている男...
吉行エイスケ 「飛行機から墜ちるまで」
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