...私は、「高等乞食」の計ひで、膝小僧を抱いて、ぼんやりと宿の一室に忍耐強く坐つてゐた...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...さうして、私の膝の上には、一冊の絵本がひろげられてゐるだけなのである...
太宰治 「お伽草紙」
...広義はいきなり膝(ひざ)の上へ飛びあがって...
田中貢太郎 「春心」
...ふしくれだった膝は...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...」と年増は膝(ひざ)を叩(たた)いて...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...主膳の膝をしたたかつねりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...膝へと触れるのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...膝の上に打ち顫う華奢(きゃしゃ)な指先にも...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...繃帶で膝を卷いて跛足(びつこ)と見せ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...神妙なようすで道の上に膝をついた...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...やがて急に膝を打ち...
久生十蘭 「魔都」
...祖父は膳を片附させて地球儀を膝の前に据えた...
牧野信一 「地球儀」
...膝をついたまま黙っている...
水野葉舟 「北国の人」
...直ぐわかるつもりで膝をついて居た彼女は...
宮本百合子 「斯ういう気持」
...膝おしすすめて喋ろうとされるのにはさすがのおユリも降参しました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そう考えた一人が、急に膝を打ち、そこにいる人びとを眼で招いた...
山本周五郎 「ひとごろし」
...膝をかかえて夜の白むのを待とうとするふうでもない...
吉川英治 「江戸三国志」
...妹は自身の膝を揃へながら...
若山牧水 「姉妹」
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