...ちょっと畳の上に膝(ひざ)をついて挨拶(あいさつ)した...
有島武郎 「或る女」
...片手が衝(つ)と伸びて猶予(ため)らわず夫人の膝から...
泉鏡花 「婦系図」
...刺戟(しげき)を与えることは、大禁物(だいきんもつ)ですわ」そういって、アンは、仏の手をおさえて、彼の膝へ戻した...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...私は気を失った兄を膝の上に抱き起したまま...
海野十三 「崩れる鬼影」
...相ヒ倶ニ接ユレ膝ヲ...
京山人百樹 「北越雪譜」
...スクルージは地に膝を突いた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...机の上にも、膝の周囲にも、書物と、書き損じの紙とが、散乱していた...
直木三十五 「南国太平記」
...三人の弟子は、膝を掴み、唾を飲んで、じっと、凝視めた...
直木三十五 「南国太平記」
...ハラハラと拭(ぬぐ)ひもあへぬ涙が膝にこぼれました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分の顏にもかゝはります」八五郎は膝つ小僧を揃へて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...若主人藤吉の後ろから臆病らしく小膝を屈めました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蓆囲(むしろがこ)ひの小屋の中に膝と膝と推し合ふて坐つて居る浮(うか)れ女(め)どもを竹の窓より覗いてゐる...
正岡子規 「病牀六尺」
...土間に片膝突いて草鞋の紐を結び直しながら)……そんな女...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...両膝を高く立てた...
シュミットボン Willhelm Schmidt-Bonn 森鴎外訳 「鴉」
...膝を崩して注意されたり...
山本周五郎 「柳橋物語」
...大地に膝をつき叉手を頭の上にあげて最大な敬礼をした...
吉川英治 「三国志」
...範宴は炊事場の濡れている土に膝も手もついて...
吉川英治 「親鸞」
...抜刀(ぬきみ)を背後(うしろ)へ廻して膝歩きに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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