...しなやかな手を膝に揃えて...
芥川龍之介 「路上」
...これは膝の前に置いてある...
添田唖蝉坊 「乞はない乞食」
...房一はあの日に焼けた真黒い膝小僧までがはつきり見えたやうな気がした...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...老人の爪先につまずいたり膝にぶつかったりするたびに...
知里真志保 「あの世の入口」
...膝の関節に弾力がなく...
豊島与志雄 「霧の中」
...背骨と膝(ひざ)とは硬(こわ)ばり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...臼になって膝頭で歩き出した...
豊島与志雄 「人の国」
...田――」花房の膝の下に敷かれて...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...いつの間にか対手(あいて)の膝(ひざ)の方へ...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...おじさんの おひざに のろうっと」こう言って柔らかいジャスパーの膝に乗って...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...そうかと思うと、如何にも倉皇の際に認めたらしく、字など狼狽(あわ)てていて殆んど判読出来ないながらも、沈没に到る経路を、可成り専門的に要領よく書いてあったり、中には、「二十八日 午前二時三十七分! これぞ余に約束せられたる死の時間なりしとは! いま、船室にありて之を認め居る余の足は、既に海水に洗われ、膝を没せんとす...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...雑誌を膝(ひざ)の上に開きながら...
槇本楠郎 「母の日」
...銀杏の実のような膝がしらや...
室生犀星 「童子」
...手を伸ばして先生の膝をやんわりと押えた...
山本周五郎 「季節のない街」
...隼人の膝へ跨(またが)った...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...孫どもを膝にいだきて老のなぐさめにせんとのねがいのみにござそろ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...そして、それと知るからは、何のためらいや候うべき、彼の望みにまかせて、すぐにも粉砕(ふんさい)撃滅を与えてやるが、お味方にとっても、唯一つの御方針と申すしかございません」「では、あらましの者が、速戦即決に出よというのじゃな」「まず……」と各、各の面を見交わしながら、「それと、決まったようにござりますが」「よし」信玄は、厚い膝がしらを、組み直した...
吉川英治 「上杉謙信」
...男の膝へかぶさった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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