...洞簫(どうせう)の声(こゑ)は嚠喨(りうりやう)として蘇子(そし)の膓(はらわた)を断(ちぎ)りたれど終(つひ)にトテンチンツトンの上調子(うはでうし)仇(あだ)つぽきに如(し)かず...
三文字屋金平 「為文学者経」
...膓といっても人造人間のことだから細々(こまごま)とした機械がギッシリ詰っていて...
海野十三 「人造人間事件」
...その膓には紅い真綿を使うのだと云う...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...膓(ちょう)から出る息が一直線に吹き上げたのだが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...歯ぐきから膓(はらわた)の底へ沁(し)み徹(とお)る冷(つ)めたさを喜びつつ甘い粘(ねば)っこいの実を貪(むさぼ)るように二つまで食べた...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...柿膓□ひとりの句二つについて――□旅の句...
種田山頭火 「其中日記」
...午前中断膓亭に帰りて臥す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...断膓亭襍稾校正終了...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...断膓亭の小窗に映る樹影墨絵の如し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...断膓亭を訪はれ浮世絵の事を談ぜらる...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...わが膓(はらわた)いたみてきれもやせむ...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...雲少しく散ずれば朦朧たる峻嶺面を壓して凄愴膓を斷つ可く...
長塚節 「草津行」
...暑い日が麥藁の上に横はつて居る瓜の膓(はらわた)までも熱しては...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...『急性盲膓炎です...
南部修太郎 「疑惑」
...膓捻轉をしたりして...
長谷川時雨 「四人の兵隊」
...母親(はヽおや)の別(わか)れに悲(かな)しき事(こと)を知(し)り盡(つく)して膓(はらわた)もみ切(き)るほど泣(な)きに泣(な)きしが今日(けふ)の思(おも)ひは夫(そ)れとも變(かは)りて...
樋口一葉 「經つくゑ」
...我が膓より出でたる樣にもなく...
樋口一葉 「花ごもり」
...裂けてはみだした膓(はらわた)を両手で抱きかかへて跳ぶ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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