...間もなく人造人間の膓(はらわた)が露出した...
海野十三 「人造人間事件」
...膓といっても人造人間のことだから細々(こまごま)とした機械がギッシリ詰っていて...
海野十三 「人造人間事件」
...後草に九月十三夜の題(だい)にて「去年今夜侍(ジシキ)二清涼ニ一秋思ノ詩篇独リ断ツレ膓(ハラワタヲ)恩賜ノ御衣今在レ此(コヽニアリ)捧持(サヽゲモチテ)毎日拝ス二余香ヲ一」此御作に注(ちゆう)あり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...両眼春昏(くら)くして薬を点ずること頻(しき)りなり」「須(すべから)く酒を傾けて膓(はらわた)に入るべし...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...その膓には紅い真綿を使うのだと云う...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...膓(ちょう)から出る息が一直線に吹き上げたのだが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...翁のことどもを忍びつゝ俳人ならぬ俗人の俗膓を洗ひ...
近松秋江 「伊賀、伊勢路」
...勇猛の氣は胸中に漲りて膓を飽く迄滿たしむる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...断膓亭窗外の樹木二三株倒れ摧かる...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...断膓亭襍稾表帋板下絵を描く...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...断膓亭襍稾印刷校正に忙殺せらる...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...断膓亭襍稾校正終了...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...此の断膓亭日記をかき始めてより早くも五年とはなれるなり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...羊膓たる坂路は丁度襖の模樣の稻妻形に曲折して居る...
長塚節 「痍のあと」
...何しろ盲膓の半分は化膿してゐるやうですからね...
南部修太郎 「疑惑」
...専門の胃膓病院へ行かなければ駄目だねえ...
細井和喜蔵 「女給」
...一頻(ひとしき)り私の膓(はらわた)を噛(か)み刻(きざ)んでゐたところの苦惱(くなう)が生(う)んだ...
水野仙子 「冬を迎へようとして」
...烟脂(やに)を舐(な)めた蛙(かえる)が膓(はらわた)をさらけだして洗うように洗い立てをして見たくもない...
森鴎外 「サフラン」
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