...膏血(かうけつ)淋漓(りんり)たり...
芥川龍之介 「鴉片」
...「肌肉は以後(アト)からでも着くことであらう」剥落された膏血に対して僕は断念しなければならなかつた...
李箱 「出版法」
...一億に近いイネ州の人民の膏血(こうけつ)によって...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...「租税を多くしぼるのは人民の膏血を吸うものだ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...人民の膏血(こうけつ)をしぼっている奴らをハエのようにたたきつぶさねばならぬ...
高見順 「いやな感じ」
...昔知らぬ若殿原に行末短き榮耀(ええう)の夢を貪らせんとて其の膏血はよも濺(そゝ)がじ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...その膏血(こうけつ)を絞るも...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...他人の膏血(こうけつ)を絞りて自家の口腹肉欲を飽かしむるごとき閑生活をなすものはあらず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...此れ位の事なら電車にまで通行税をかけて人民の膏血(かうけつ)を絞らないでもよささうなものだと云つた...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...あの金は細民の膏血(こうけつ)を絞った因縁のある金で...
野村胡堂 「悪人の娘」
...焉ぞ此膏血を絞て他の口腹を養ふの理あらんやなどゝ論じ來るときは...
福沢諭吉 「帝室論」
...膏血(こうけつ)流水のごとしと...
南方熊楠 「十二支考」
...隊一 天狗党の挙兵を何だと思うているかッ! 貴様達如き民百姓の膏血を絞って生きている大小の鬼畜を亡ぼすための挙じゃぞ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...貧民の膏血を涸(か)らして自ら肥えるのを見てゐる...
森鴎外 「大塩平八郎」
...誰一人労働者の膏血(こうけつ)を絞って...
森鴎外 「食堂」
...すべて悪政の機関(からくり)から搾(しぼ)りとった民の膏血(こうけつ)にほかならぬ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...痩せたる民の膏血(こうけつ)で作った第宅(ていたく)の見すぼらしさよ...
吉川英治 「親鸞」
...そのたびに何億という人民の膏血(こうけつ)で築かれた皇城が一夜の灰燼(かいじん)になってしまっている』『年号ばかり...
吉川英治 「人間山水図巻」
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