...頸筋(くびすぢ)から(むしり)取つた腺(せん)のやうだ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...内部を見せたくない装置なんです」「論文の標題(ひょうだい)は?」「ニシキヘビの内分泌腺(ないぶんぴせん)について――というのです」そこへドヤドヤと...
海野十三 「爬虫館事件」
...元来泣くように準備のととのっている観客の涙腺(るいせん)は猶予(ゆうよ)なく過剰分泌を開始するのであって...
寺田寅彦 「自由画稿」
...甲状腺の活動が旺盛(おうせい)な時期には性的刺激に対する感度が高まると同時にあらゆる情緒的な刺激にも敏感になり...
寺田寅彦 「自由画稿」
...頬の蒼白さは腺病質らしいが...
豊島与志雄 「自由人」
...細そりした腺病質の上体をぬけ出して...
豊島与志雄 「慾」
...きのう耳下腺(じかせん)のあたりが脹(は)れる痛みで悩んでた母は脹れてしまったきょうは痛みもなくらくらくとしてまたみみずく顔になった...
中勘助 「母の死」
...妊娠の診断、妊娠促進の教育および出産補助、乳分泌の増加、月経の調節、子宮偏位、乳腺の病気、月経困難症、など、である...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...これは扁桃腺からの熱だ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...常に左右に心を配つてゐるかの如き腺病状態が乙の原因だと...
牧野信一 「サクラの花びら」
...色艶の悪い腺病質の体格だが...
牧野信一 「創作生活にて」
...しかるに字書どもには甘麪麭は牝牛の膵(すい)等の諸腺と出づれど...
南方熊楠 「十二支考」
...腰上に臍(へそ)に似た特異の腺ある故ジコチレス(二凹の義)の学名が附けられ...
南方熊楠 「十二支考」
...手術を必要とする摂護腺肥大で癌のおそれある由...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...リンパ腺がすっかりはれて氷嚢づかりです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...腺病質(せんびょうしつ)でかぼそい体の弟が...
吉川英治 「親鸞」
...腺病質(せんびょうしつ)な藍(あい)いろの花が...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...ここの気候は腺病患者にもってこいだ」今宵...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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