...ヲンナの皮膚に附いてゐる長い年月の間やつと出来た垢の薄膜も甚だしくはヲンナの唾腺を迄も...
李箱 「狂女の告白」
...娘時代肺門淋巴腺を冒されたことがあるので少し過労にわたると...
伊丹万作 「わが妻の記」
...デモケデスはダレイオス王(Darius:ペルシャ王)夫人の乳腺潰瘍を治癒させたことにより奴隷から自由になった...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...達也様は腺病質で皮膚が青白く滑(すべ)っこい...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...解剖学の書物を開いて見ると人体の表面を若干の区域に分け、赤い線でいちいち、その境界を画き、上腹区、中腹区、下腹区、乳腺区、胸骨区、前頸区などと各区域に名称がつけてあるが、実物の人体の表面にはむろん何の境もない...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...淋巴腺(リンパせん)を脹(は)らすとか扁桃腺(へんとうせん)を患(わずら)うとかして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...腺病質(せんびょうしつ)らしい血色をした紳士である...
谷崎潤一郎 「細雪」
...前立腺肥大ノ手術ハ七十五六歳マデハ可能デアルカラ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...悲しいとき涙腺(るいせん)から液体を放出する...
寺田寅彦 「鎖骨」
...頬の蒼白さは腺病質らしいが...
豊島与志雄 「自由人」
...肺門淋巴腺は著しく腫脹し...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...僕は五十二のマズルカを作った腺病質(せんびょうしつ)なピアニストにおいて独創性の新鮮な味覚を理解する...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...しかるに字書どもには甘麪麭は牝牛の膵(すい)等の諸腺と出づれど...
南方熊楠 「十二支考」
...風邪で熱が出て扁桃腺が膨(は)れていたところをビンタをくったので耳へ来て...
宮本百合子 「刻々」
...扁桃腺が喉の外へ向ってはれたので...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...余は扁桃腺(へんとうせん)を苦しめられている...
山本周五郎 「青べか日記」
...嬰児(あかご)の拳(こぶし)大もある喉(のんど)の男性(おとこ)の甲状腺(しるし)――それだけは母のものではない...
吉川英治 「親鸞」
...母の恐怖はすぐ乳腺にひびいて...
吉川英治 「平の将門」
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