...殊に令兄は腹蔵なくいろいろなことを話してくれた...
大鹿卓 「金山※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28]話」
...僕の質問に腹蔵なく答えて戴きましょう」「ええ...
谷崎潤一郎 「途上」
...腹蔵なく言ってくれと...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...腹蔵なく物を言ふ質(たち)だ...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...たがいに自由で誠実であって、腹蔵なく、うわべをつくろう恥じらいもなく、いつまでもうち解けないという懸念もなく、たがいに言い逆らうことを恐れもしないで、感じたことをすべてうち明け合うという権利――一瞬間後にはもう愛さなくなっても構わないが、ただ現在は愛してるという権利、それだけが僕の求めるものです...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...腹蔵なく思うところを述べた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...秦は腹蔵なく語り出したのである...
豊島与志雄 「秦の出発」
...これと腹蔵なく語り合った...
中島敦 「弟子」
...そこで打ち明けた話を腹蔵なく主人にすると...
夏目漱石 「門」
...腹蔵なく述るがよい...
羽志主水 「監獄部屋」
...小生は腹蔵なく正直に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...そうしてもいいとか腹蔵なくおっしゃってください...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それぞれ腹蔵なく妙案を開陳したが...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...お互いに名誉に関する事ですから御腹蔵なくお話下さらんと困りますが...
夢野久作 「少女地獄」
...何事も腹蔵なく問え腹蔵なく答えん...
吉川英治 「私本太平記」
...腹蔵なくお考えを述べられたい」と再三にわたって...
吉川英治 「新書太閤記」
...腹蔵なく」「ありがとう存じまする...
吉川英治 「新書太閤記」
...佐々成政が、浜松を去り、やがて清洲でも、得るところなく、むなしく北陸へ帰ったと聞いて、家康が、「やれやれ」と、思っていると、またぞろその直後、紀州(きしゅう)の畠山貞政(はたけやまさだまさ)が、(腹心の者二名、そっとさし遣わしたれば、御引見のうえ、何ら、御腹蔵なく、篤(とく)と、御内議を給わりたい)とある書簡をもたせて、自身の家臣、江島太郎左衛門と渡辺和泉(わたなべいずみ)の両人をさし向けて来た...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索