...令息令嬢達の腹蔵(ふくぞう)なき性質から云っても...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...腹蔵なきふりをし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...たがいに自由で誠実であって、腹蔵なく、うわべをつくろう恥じらいもなく、いつまでもうち解けないという懸念もなく、たがいに言い逆らうことを恐れもしないで、感じたことをすべてうち明け合うという権利――一瞬間後にはもう愛さなくなっても構わないが、ただ現在は愛してるという権利、それだけが僕の求めるものです...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...御一見の上でおのおの方の腹蔵なき御意見を承わりたい...
中里介山 「大菩薩峠」
...神尾殿の御腹蔵なき御意見が承りたい」と言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...双方で腹蔵なくすべてを打ち明け合う事ができたという点において...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...善後策について腹蔵のない事を参考のためにお述べ下さい」おれは校長の言葉を聞いて...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...腹蔵なく述るがよい...
羽志主水 「監獄部屋」
...さらにティトレリはひどく腹蔵のないこと...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...その顔には常に真率(しんそつ)で腹蔵のない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...腹蔵なく大陸経営に対する...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...それぞれ腹蔵なく妙案を開陳したが...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...よく御腹蔵なくお話下すった...
夢野久作 「少女地獄」
...何かの因縁(いんねん)だろうと思ってコンなお話をするんですからね……御腹蔵の無いところを打ち明けて下すった方が...
夢野久作 「復讐」
...腹蔵のない者たちだと聞いて来ておりますから...
吉川英治 「江戸三国志」
...かなりご腹蔵の底を洩らされておられたのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...さきに腹蔵を打ちあけていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...かれの腹蔵(ふくぞう)を知らない桐井角兵衛は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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