...僕の質問に腹蔵なく答えて戴きましょう」「ええ...
谷崎潤一郎 「途上」
...令息令嬢達の腹蔵(ふくぞう)なき性質から云っても...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...腹蔵なくお目にかけるためにまいったのでございます...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...腹蔵なく物を言ふ質(たち)だ...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...彼女は思うとおりを腹蔵なく言ってのけた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...たがいに自由で誠実であって、腹蔵なく、うわべをつくろう恥じらいもなく、いつまでもうち解けないという懸念もなく、たがいに言い逆らうことを恐れもしないで、感じたことをすべてうち明け合うという権利――一瞬間後にはもう愛さなくなっても構わないが、ただ現在は愛してるという権利、それだけが僕の求めるものです...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...神尾殿の御腹蔵なき御意見が承りたい」と言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...これと腹蔵なく語り合った...
中島敦 「弟子」
...さらにティトレリはひどく腹蔵のないこと...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...腹蔵なく大陸経営に対する...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...「燕たち」に対する腹蔵なき推服の念を発表せられたのであった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...小生は腹蔵なく正直に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...一さいを腹蔵なく話そうといった...
室生犀星 「姫たちばな」
...腹蔵なき意見を挑発したのである...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...何かの因縁(いんねん)だろうと思ってコンなお話をするんですからね……御腹蔵の無いところを打ち明けて下すった方が...
夢野久作 「復讐」
...腹蔵のない者たちだと聞いて来ておりますから...
吉川英治 「江戸三国志」
...さもなくては働けないとしているような腹蔵があるのではないかと考えられるふしもある...
吉川英治 「三国志」
...かれの腹蔵(ふくぞう)を知らない桐井角兵衛は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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