...」と腰掛けた傍(かたわら)を指で弾(はじ)いた...
泉鏡花 「婦系図」
...向うの家の王九媽(おうきゅうま)が道端の縁台に腰掛けて遠くの方から話しかけた...
魯迅 井上紅梅訳 「明日」
...丸辰は例のガタ椅子を引寄せて腰掛けながら...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...密(ひそ)かにそれに腰掛けている折もあるらしいのだけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お気の毒ですがその腰掛けの下にオランダ付け木(マッチの事ですよ)がはいっていますから...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...そして此度は机の前の椅子に腰掛けて髭を撚った...
豊島与志雄 「過渡人」
...正夫は縁側に腰掛けて...
豊島与志雄 「白い朝」
...徳蔵は上半身を起してぽかんとして縁側に腰掛けていた...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...長い間二人でいっしょに腰掛けていて...
豊島与志雄 「白木蓮」
...ジャヴェルとジャン・ヴァルジャンとは相並んで前の腰掛けにすわった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...老孃達は數年前から同じ職員室の同じ机の前に腰掛け...
中島敦 「かめれおん日記」
...見るからに筋骨たくましい島の農夫や漁師達の十二三人が不安らしい眼差でグスタフソン警視達と向ひ合せに腰掛けてゐる...
南部修太郎 「死の接吻」
...三途の河の岩に腰掛けて...
原民喜 「地獄の門」
...暖かい外套に身を包んで腰掛け...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...私がたつた独り腰掛けてゐるばかりだつた...
牧野信一 「妄想患者」
...とぐろを巻いたロープを椅子(いす)代りに腰掛けた二人の少年が話してゐる...
宮原晃一郎 「怪艦ウルフ号」
...腰掛けに掛けて)……おい...
三好十郎 「地熱」
...黙ってそばに腰掛けていますと...
吉川英治 「江戸三国志」
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