...すると今度は背中合せに腰掛けている若夫人が...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「深夜の客」
...東屋氏はひと亙り室内を見渡すと、机の上へマベ貝を置いて、椅子に腰掛け、暫くジッと考え込んでいたが、やがて書架の前へ歩み寄ると、鼻先を馬のように蠢(うごめ)かしながら、なにか盛んに書物を漁り始めた...
大阪圭吉 「死の快走船」
...白基竜は悄然と隅の腰掛けにつき...
林不忘 「安重根」
...私はぼんやり、板戸の戸口の所に、腰掛けたまま、それを見ていたら、どうしたのか、祖父が皺(しわ)くちゃの手で私の手を握りながら、上り框の父の居る方に引っ張って行った...
徳永直 「戦争雑記」
...倉光さんもそうですし、井上さんもそうですが、物に腰掛ける時、両の膝をひろく両側へひろげます...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...腰掛けたままでいる...
豊島与志雄 「囚われ人」
...彼はクッションの上に横向きに腰掛けて...
豊島与志雄 「微笑」
...縁側に腰掛けてた老人につかまった...
豊島与志雄 「古井戸」
...テナルディエの女房は娘たちが腰掛けにしていた窓の角(かど)にある大きな畳石をつかんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...腰掛けはたふれたのではありませんでした...
新美南吉 「疣」
...ずるずると椅子に腰掛けさせた...
H・ビーム・パイパー H. Beam Piper The Creative CAT 訳 「最愛の君」
...私は腰掛けて枕の上に身を屈(かゞ)めた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...……そうしてお前は私が好んでそこで本を読んだり編物をしたりしていた楡(にれ)の木陰の腰掛けに私と同じように腰を下ろしたり...
堀辰雄 「菜穂子」
...「腰掛けてゐる位ゐ……」さう云ひながら...
牧野信一 「心象風景」
...ただ見る金の腰掛けと...
南方熊楠 「十二支考」
...それに気をとられて見てゐるスミの手からのがれた子豚が腰掛けの上を歩いて行き...
三好十郎 「おスミの持参金」
...身をひねりて横ざまに折りて腰掛け...
森鴎外 「文づかひ」
...上がりもせずに腰掛け話で...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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