...我々は腰弁当を揺下げて青い罫や赤い罫の帳面と睨めくらしなくても自働車の音には毎日脅かされている...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...腰弁当でちよく/\出掛けたらどんな物だらう...
薄田泣菫 「茶話」
...「腰弁当こそ駄目よ...
徳田秋声 「足迹」
...腰弁当、提灯持参、草鞋(わらじ)がけの運動がはじまった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...内閣大臣以下腰弁当にて之れを償ひ得可しとの奇論を吐きたる人なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一人坊(ひとりぼ)っちの腰弁当の細長い顔から後光(ごこう)がさした...
夏目漱石 「野分」
...区役所がよひの腰弁当が釜(かま)の下を焚(た)きつけてくれるのとは格が違ふ...
樋口一葉 「十三夜」
...ヤレ嬉(うれ)しやと言ッたところが腰弁当の境界(きょうがい)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...今でこそ私は腰弁当と人の数にも算(かず)まえられぬ果敢(はか)ない身の上だが...
二葉亭四迷 「平凡」
...私は今眇(びょう)たる腰弁当で...
二葉亭四迷 「平凡」
...旦那様は腰弁当にて毎朝毎朝出かけて行き...
三宅花圃 「藪の鶯」
...年中腰弁当で山林へ出張して...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...腰弁当で探してでもいたように...
吉川英治 「江戸三国志」
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