...――と云うよりも寧(むし)ろ彼女の心も汲(く)み分けてくれない腰ぬけの母に何か情無さを感じ勝ちだった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...」お鈴はこの頼みに応じる前に腰ぬけの母に相談した...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...一日のうちに何回でも聾と唖と腰ぬけと盲目とになることが出来るのである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...己は去年の大患(おおわずら)いから腰ぬけになってしもうたのじゃ...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...瀬古 ペガサスの腰ぬけはないぜ...
有島武郎 「ドモ又の死」
...それを、さげすむように聞いて、「腰ぬけどもが、洋上に軍艦があらわれたぐらいで、なんというとりみだし方だ」ケレンコは、仁王様のような顔つきで、はらだたしげにどなった...
海野十三 「太平洋魔城」
...腰ぬけとおさげすみになっても...
中里介山 「大菩薩峠」
...腹立ちまぎれにドジだの腰ぬけだのと言いましたが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...反抗できない腰ぬけでもないが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...腰ぬけども、耐えられるか」とシャレが叫んだが、激怒もむなしかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...忘れ物が無いか見てくれ」腰ぬけバラドスは悪態(あくたい)をつき...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...私のめくら腰ぬけから始まって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...許されてよいムッソリーニがいったという青年時代に社会主義者にならぬ者は腰ぬけだ同時に...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...必ずしもこれをまとう者をヘール〔腰ぬけ〕にはしないのである**...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「あんな腰ぬけの臆病者のために死ぬなんて...
山本周五郎 「さぶ」
...腰ぬけ林と呼ばれた薩摩の林庄七郎は谷田部で捕へられた...
横瀬夜雨 「天狗塚」
...何たる腰ぬけか」「臆病風にふかれたにちがいない」「堀久太郎も...
吉川英治 「新書太閤記」
...意気地なしの腰ぬけの...
吉川英治 「宮本武蔵」
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