...彼れは今此の明るい火を見て總ての事を忘れた樣な快濶になつて黒い頸卷と鉢の高い帽子とを玄關になげ出したなりどつかりストーヴの側に腰を下した...
有島武郎 「半日」
...乗っていたジープが仮収容所の入口でとまると、丁度三百名ばかりのPWがバタアン群島の島から着いて、地面に腰を下し、その近くに米兵が数名かたまっていたが「イシが来た!」と飛び出して来たのが彼である...
石川欣一 「比島投降記」
...災難なことだ」私は椅子に腰をおろしながら言った...
梅崎春生 「狂い凧」
...腰を抜かさんばかりに吃驚(びっくり)させられようとは神ならぬ身の知るよしもなかった...
海野十三 「蠅男」
...又レントゲンデ検ベテミルト頸椎ト腰椎トガ曲ッテイルカラデアルトモ云ウ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...隣の裏庭には椅子を持出してそれに楠さんが腰をかけている...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...中腰にしゃがんでいる...
徳永直 「白い道」
...そばに置いた安楽椅子へ落ちるようにとんと腰をおろした...
夏目漱石 「三四郎」
...高島田に薄化粧をして見馴れたお腰元風の美しいお園です...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...私は水の枯れた六角の噴水の石に腰を降ろして...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...私は松丸太の枕木の上に腰を下して...
葉山嘉樹 「万福追想」
...別に気を失っているのでも腰をぬかしているのでもなかった...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...因ってこの若い嬢子(むすめ)を汝の婢なり妾なりにして取って置け」と聞いて豹殺し腰抜かすばかり悦(よろこ)びながら「父様見やんせ...
南方熊楠 「十二支考」
...腰掛けを聯(つら)ねた上に数猴一列となって各の手に炬火(かがりび)を捧げ...
南方熊楠 「十二支考」
...早く腰をかけなければすぐに失敬されてしまう...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...頭も考へもめつきり好くなつて來る祖母イヴォンヌと戸口の前に腰をおろして...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...岩の根に腰をおろして...
吉川英治 「江戸三国志」
...宮腰の宿場もまだ遥かてまえなのに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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