...発頭人(ほっとうにん)のお上は勿論「青ペン」中(じゅう)の女の顔を蚯蚓腫(みみずば)れだらけにしたと言うことです...
芥川龍之介 「温泉だより」
...その醜く腫れ上つた汚い顔を嘲り気味に覗き込んでゆくばかりで誰一人声をかけるものもないのでした...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...眼鏡のない眼瞼(まぶた)は腫(は)れぼったく...
海野十三 「地球盗難」
...彼は水腫を叩いて治した患者の症例...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...腫れた瞼をあげながら...
大阪圭吉 「坑鬼」
...他国にて腫物(できもの)にいむは...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...手掌(てのひら)は腫れ...
関寛 「関牧塲創業記事」
...その左の眼の上瞼(うわまぶた)の青黒く腫(は)れあがっているのに気が注(つ)いた...
田中貢太郎 「藍瓶」
...そこに小さく腫れた赤い痕があった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...腫(は)れぼったい唇のあいだから...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...少し腫(はれ)っぽくはあるが...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...腫(は)れは引きましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前此間頬を腫(は)らして居たぜ」「そんな間抜けなもんじゃありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...眼も泣き腫し、全体に取り乱して、彼女は落つきを失つてゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...飛んだところに腫れ出る不快を感じた...
牧野信一 「素書」
...それに生肉は脂肪が強いから沢山食べると身体(からだ)へ腫物(はれもの)が出来る...
村井弦斎 「食道楽」
...そのアトから腎臓病で腫(むく)んだ左右の顳(こめかみ)に梅干を貼った一知の父親の乙束(おとづか)区長が...
夢野久作 「巡査辞職」
...亭主の尻の腫物(はれもの)までも知りぬいている...
吉川英治 「新・水滸伝」
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