...それを感づかずにしまうほど自分が不注意の腑抜けであるはずはないと思い...
犬田卯 「錦紗」
...箸を取って彼の鼻先きへつきつけ「これは腑抜けのお前が自分で撒いた種だよ...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...腑抜けのように日を暮らしていた...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...腑抜けになったのか? なにか恐ろしい復讐を狙いながら...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...逆に腑抜けにされちまって...
高見順 「如何なる星の下に」
...私は腑抜けみたいな顔をかしげていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...たいてい腑抜けになつてゐますからね...
太宰治 「津軽」
...この腑抜けたような無気力さも...
外村繁 「夢幻泡影」
...人間というやつが腑抜けになって...
中里介山 「大菩薩峠」
...尾張だけが腑抜けになっても...
中里介山 「大菩薩峠」
...腑抜けのような顔で...
久生十蘭 「地底獣国」
...腑抜けのようになってな...
火野葦平 「花と龍」
...腑抜けの呆作(ほけさく)のわしでも...
火野葦平 「花と龍」
...腑抜けた自分が「ヲダハラの阿母さん...
牧野信一 「鏡地獄」
...膝頭がふらふらとして腑抜けとなり今にも地面に腹をつけて了ひさうな症状を呈した...
牧野信一 「夜見の巻」
...片やが腑抜けだもの...
三好十郎 「冒した者」
...腑抜けになった形である...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...「帰るのか」と、不死人は、彼の容子を見て「――女は、二、三日うちに、紫陽花の壺へ帰してやるから、腑抜けの大臣に、そう告げて、おぬしも、褒美を取ったがいいぞ...
吉川英治 「平の将門」
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