...薄暗い腐敗した空気は蒸(む)れ上がるように人を襲って...
有島武郎 「或る女」
...ティールシュ博士がシロネズミに起こした致死的な腸管疾患は特異的な病気(=コレラ)ではなく腐敗したものを食べたときの普通の結果である可能性が大きい...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...一度腐敗した牛乳を知らずに配達したら最後...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...真暗なあなぐらの中にある腐敗した海老のように...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...いかにわれわれは苦しんだか! そしてまた、ますます重苦しい空気が、腐敗した芸術が、不道徳な卑しい政治が、満足の笑(え)みを浮かべて虚無の息吹(いぶ)きに身を任せる柔懦(じゅうだ)な思想が、日に日に積もってゆくのを見て、われわれとともにいかに多くの者が苦しんだか……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...パリーの腐敗した思想から...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...腐敗した木に生ずる茸(きのこ)であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...腐敗した時代の政党に異ることなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...腐敗した罐(かん)詰の内部に...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...人間が腐敗したり...
原民喜 「焔」
...貴女は腐敗した社会の無気力なメンバーに過ぎないんですよ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...どこからともなく物の腐敗した臭ひが漂つて来た...
北條民雄 「道化芝居」
...彼らを取り巻く腐敗した蒸気から主として生ずる悪性熱病...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...腐敗した古い婦人団体の内部のこと...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第四巻)」
...生活力の存する間はその気孔より呼吸しおるもの故他に腐りたる鶏卵を置けば直ちにその腐敗したる空気を吸入して伝染す...
村井弦斎 「食道楽」
...腐敗した果物でもぶちまけたような...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...督郵のごとき腐敗した中央の吏に...
吉川英治 「三国志」
...腐敗した現実の政治に結びつかなかったことがむしろ孔子の偉大なゆえんなのである...
和辻哲郎 「孔子」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??