...かわいそうな馬は腐れ肉でもあるかのようにはえのたかるままになっていました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「幸福のうわおいぐつ」
...しかしお前の身の腐れはお前の魂から入れ変えなけりゃア...
岩野泡鳴 「耽溺」
...「ふて腐れめ! 飽くまで強情な女だ」とは私(ひそ)かに思つたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...天幕の持腐れは氣の利かぬ話也...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...腐れし心を抱(いだ)きて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...主婦らしい眼の腐れた婆が小喧しく何か言つてゐるのもある...
田山録弥 「百日紅」
...今はきっと隅のほうで腐れかかって...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...鉢の中の泥全体が腐れ爛れたようになって...
豊島与志雄 「蓮」
...あんな男と一時腐れ合ったのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...少年は不貞腐れたやうな一瞥を我々に投げてから...
中島敦 「環礁」
...心は腐れ、器物は穢(けが)れぬ...
中原中也 「地極の天使」
...一生余裕の貯(たくわ)えだけで発揮せずに宝の持ち腐れで終わることはどうであろうか...
新渡戸稲造 「自警録」
......
野口雨情 「のきばすずめ」
...そのまま立ち腐れ同様になっていますが――」「そこだ」平次が飛付こうとするのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...腐れた木株のようにぽこりと倒れた...
本庄陸男 「石狩川」
...攻めあぐめる旅順口の要塞にいつその腐れ...
横瀬夜雨 「花守」
...建ち腐れともなる...
吉川英治 「平の将門」
...溶け掛けた蝋のような青みがかった腐れた肉が...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
便利!手書き漢字入力検索