...このときより腐れたる世界の暴力は入りきぬ...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...いちじくの実の腐れたように...
泉鏡花 「怨霊借用」
...インチキ肥料でも腐れ肥料でも...
犬田卯 「米」
...――東京 から偶々(たま/\)追ツかけて 来た 腐れ女 と 一緒に!...
岩野泡鳴 「札幌の印象」
...後ろから附いて來るお鳥が腐れ縁といふ鎖りを引き摺つた痩せ犬であるやうに思はれた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...腐れしまでも昔の膽の一片も殘らぬか...
高山樗牛 「瀧口入道」
...腐れし心を抱(いだ)きて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...主婦らしい眼の腐れた婆が小喧しく何か言つてゐるのもある...
田山録弥 「百日紅」
...落ちた花は朽ち腐れて一種甘いような強い香気が小庭に満ちる...
寺田寅彦 「花物語」
...それはこういう輩(やから)の腐れ合いで...
中里介山 「大菩薩峠」
...ふと件(くだん)の滑稽なる持腐れを発見した第一の人となりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...わるく云えば立ち腐れを甘んずる様になった...
夏目漱石 「処女作追懐談」
...――三千兩は目腐れ金だが――」「大きな事を言やがれ」一兩はざつと四匁...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...本人から後腐れないやうな挨拶をされちや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...せめて腐れた菫(すみれ)の花束でも...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...こちらが果てしない腐れ縁に悩まされだしたのである...
正岡容 「わが寄席青春録」
...それからの、地方の混乱と、都の腐れ方だ...
吉川英治 「平の将門」
...榊原はどうせ腐れ縁だ...
吉川英治 「松のや露八」
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