...立ち腐れになつた寝殿(しんでん)へ...
芥川龍之介 「六の宮の姫君」
...腐れた水がチョロ/\と流れて...
石川啄木 「鳥影」
...大方は雨漏に朽ち腐れて...
泉鏡花 「活人形」
...夫人は朽ち腐れた破屋の縁へ飛縋(とびすが)った...
泉鏡花 「怨霊借用」
...一と思いに腐れ縁を切ってしまわなくっちゃというので...
大杉栄 「獄中消息」
...鑛毒のない水を被つたのも腐れ...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...私がもしお宮を怒らしてしまうと不貞腐れのお宮のことだから...
近松秋江 「うつり香」
...政治にはカビが生えて腐れかけている...
辻潤 「惰眠洞妄語」
...世に棄(す)て腐れている女のようにも思えた...
徳田秋声 「黴」
...長いあいだ腐れあった二人のなかは...
徳田秋声 「爛」
...『俺の今までの腐れ果てた無益な生活は...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...あんな男と一時腐れ合ったのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...あたかもその坐っている席の下からわが足の腐れるのを待つかのごとくに...
夏目漱石 「行人」
...本人から後腐れないやうな挨拶をされちや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...手が腐れ身体(からだ)いちめんがじつにめちやくちやなり...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...この私――緑川美沙という一人の腐れ女がただあの男――山田教授という一人の男といっしょには生きておれないあの男を...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...おれは腐れ役人の手先になんぞなるのは生れつき大嫌いだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...腐れた雨戸を衝(つ)いたので...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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