...ふて腐れた女のするやうに...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...腐れた肺が呼吸(いき)に鳴るのか――ぐしょ濡れで裾(すそ)から雫が垂れるから...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...天幕の持腐れは氣の利かぬ話也...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...此葉が腐れて洪水の時に流出して田地に注ぎ肥料となるから...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...どうせ腐れ縁だから...
徳田秋声 「縮図」
...後腐れがなくていい...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...岸によどみて滞(とゞこほ)り浮ぶ芥(あくた)ともろともにむされて腐れ腐れてこゝに沈み行く...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...少年は不貞腐れたやうな一瞥を我々に投げてから...
中島敦 「環礁」
...僕は縄の腐れる理論をやるし...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...久しい前から立ち腐れになっている家の表戸を開けて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寧(いつ)その腐れ縮緬(ちりめん)着物で世を過ぐさうと思ふのさ...
樋口一葉 「わかれ道」
...あと腐れもなかろうし...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...多くの氷室がその儘諸方に立腐れになった...
堀辰雄 「菜穂子」
...腐れ布団の入っている戸棚わきの柱のわれ目を叩きながら看守が云った...
宮本百合子 「刻々」
...ハハハハ」「ええこの口腐れ...
夢野久作 「斜坑」
...宗教は宗教家自體から腐れ...
吉川英治 「折々の記」
...早くこんな腐れ損いは...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...湯槽の中には堆く散り溜って腐れた落葉の間に...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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