...みるみる指を腐らせる...
太宰治 「葉」
...鑛毒は植物衞生に害があるのみならず人心を腐らせる...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...顔のお白粉を腐らせるように漂って居た...
谷崎潤一郎 「秘密」
...緑酒というものにこの腸(はらわた)を腐らせるような遊びが...
中里介山 「大菩薩峠」
...多少共に気を腐らせるものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...身体を腐らせるほどにいやがるお角さんは...
中里介山 「大菩薩峠」
...この腸を腐らせることを潔(いさぎよ)しとしなかったかも知れない...
中里介山 「大菩薩峠」
...旅費が出なかったてよ」「でも折角(せっかく)覚えた芸だで腐らせることもないよ...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...そんなにひどく腐らせる筈もありません...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...そりや精神まで腐らせるのはその者の意識の力が貧弱だからだ...
北條民雄 「道化芝居」
...それを腐らせるかと見えた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...弟殺しとして罪に問われたことも自分には十分わかっている真の動機からその心を腐らせるものとはなっていない不幸な喜助の個人の必然としての主観の世界を正面から扱っている点である...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...檢事局の呼び出しは氣を腐らせるからね...
室生犀星 「帆の世界」
...我々の取扱いによって腐らせる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...物事の本質までも変え腐らせることをその職としているのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すべて醜悪にし腐らせる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのまつわりつく壁を腐らせる・柔弱な飽くことを知らない・愛情ともちがうのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...何もあの小僧が居なけあ船が出ねえって理窟(りくつ)もあるめえし……お前(めえ)んとこの船長(おやじ)がいくら変者(かわりもの)だってそんな無鉄砲な酔狂をして乗組員(のりくみ)を腐らせるような馬鹿(ばか)でもあんめえ...
夢野久作 「難船小僧」
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