...それより肝腎(かんじん)の本筋だがね...
芥川龍之介 「妖婆」
...挙人老爺は贓品(ぞうひん)の追徴が何よりも肝腎だと言った...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...肝腎の本箱の書物の憐れなのはお座がさめて了ふ...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...肝腎の數字のところが穴になつてゐる...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...彼は腎臓が腺の性質を持っていることを最初に明らかにし...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...肝腎の珈琲皿のやうなお月様が三笠の山の上に出てゐない事に気がついた...
薄田泣菫 「茶話」
...腎臓病の患者にあるような厭な血色だと記者は思った...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...」兼太郎は肝腎(かんじん)な話をよそにして夜店で買った茶棚の盃を出し...
永井荷風 「雪解」
...肝腎の連鎖反応は確認出来なかったが...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...肝臓は質的に木に、心臓は火に、脾臓は地に、肺は金属に、腎臓は水に、対応する...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...しかし肝腎(かんじん)のショパンは...
野村胡堂 「楽聖物語」
...肝腎の玉はずらかったじゃ無えか」「エッ」「エッじゃないよ...
野村胡堂 「悪人の娘」
...肝腎の問題を役人連に説明するには足りなかった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...体に感じた肝腎要めの揺れ方がどうも今はっきり記憶していない...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...何でも料理するものはその煮加減という事を覚えるのが肝腎(かんじん)でちょうどよいという加減は三...
村井弦斎 「食道楽」
...肝腎(かんじん)の母さんが踊って呉れなきゃァ...
森本薫 「華々しき一族」
...このほか、糖尿に腎臟に、インポテンツに、いろいろあるだろうが、生産増強の分には餘り關係は無さそうだ...
山浦貫一 「老人退場説」
...とうとうお断りを食って肝腎の菊も見ずにそのまま引き返し...
山本笑月 「明治世相百話」
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