...此の大切な頭脳を養ふ何よりも肝腎な糧である書物に金を惜むやうな国民では到底文明人とは云はれないのだ...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...炭加減と水の品とを吟味することが肝腎で...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...暫くすると肝腎のヘツケル教授から手紙がカアネギイのところに達(とど)いた...
薄田泣菫 「茶話」
...腎臓結核という、わるい病気でございまして、気のついたときには、両方の腎臓が、もう虫食われてしまっていたのだそうで、医者も、百日以内、とはっきり父に言いました...
太宰治 「葉桜と魔笛」
...つまり肝腎の特徴的な点になると...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...肝腎(かんじん)の年号の数字のところが欠けていて見えない...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつ沙汰をしても驚かぬようにしているが肝腎」能登守自身も必ずや...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間は引揚げ時が肝腎だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...肝腎なのはX線、極紫外線、放射線などであって、それ等は大気圏外に出なければ観測が出来ないのである...
中谷宇吉郎 「宇宙旅行の科学」
...親分」「肝腎の事に氣が付かない――それ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まア諦めが肝腎(かんじん)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...肝腎のとき風邪を引いちゃ何にもならねえ」平次はいかにも口惜(くや)しそうです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...肝腎(かんじん)の嫁の支度が出來ない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此レ本朝式ニ所謂平栗子耶或ハ曰ク搗栗ハ脾胃ヲ厚クシ腎気ヲ滋スノ功最モ生栗ニ勝レリ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...この間腎盂炎をおやりになってから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それをこれまで君が相手にした変な医者は腎臓のためで片づけて来た...
三好十郎 「冒した者」
...心労の結果ヒドイ腎臓病と神経衰弱に陥って寝てばかりいる状態(さま)は...
夢野久作 「巡査辞職」
...この重態の腎臟病患者の部屋から...
吉川英治 「折々の記」
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