...腎臓病(じんざうびやう)とか申すことにて...
芥川龍之介 「伊東から」
...あんな金切声(かなきりごえ)を連発するやつが居ちゃあ肝腎の会話の邪魔になるからだろう...
谷譲次 「踊る地平線」
...昨夜から又少し腎臓の気があるのだと云って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...父弾正の死顔に肝腎(かんじん)なものが缺けていたのを知っている極く少数の遺族の中の一人であろう...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...肝腎(かんじん)なことは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...肝腎なことを話そうか...
豊島与志雄 「自由人」
...「肝腎(かんじん)のお袋は目を廻して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...肝腎(かんじん)のお秋はどうしたんだ」「駄目よ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...肝腎(かんじん)の小僧に逢はずに來たのは大きな手落ちだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一匹は持参金代りに持たしてやってもいいという話――」「そんな事はどうでもいい――肝腎の黒旋風のことはどうなったんだ」平次は八五郎の話をレールの上に載っけてやりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...喜八郎に下手人の疑を被せる積りだつたのさ」「へエ?」「ところが肝腎(かんじん)の喜八郎は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あたしはこうして生きているわ」「ブロムラール系の催眠剤十五グラムは、健全な人間には致死量にならないが、特異質や身体異常者……たとえば、妊婦とか、心臓、腎臓の疾患者は、その量で簡単に死んでしまうというんだ...
久生十蘭 「肌色の月」
...よくおやすみになるのが何より肝腎ですからね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...しかし肝腎のお酒は舌の上では少しも美味しくもなんともなく...
正岡容 「寄席」
...〈また羊白腰とはすなわち外腎卵なり...
南方熊楠 「十二支考」
...連盟の方に来ている香月博士なんぞあたしの腎臓なんぞ簡単な物理療法で治せる程度の...
三好十郎 「冒した者」
...(c)わたしの腎石(じんせき)はしつこいやつで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...肝腎(かんじん)なのはこの次だぜ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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