...自分がどこからか脱けだして...
梅崎春生 「赤い駱駝」
...解脱同相(げだつどうさう)の三衣(さんえ)の下(した)に天魔波旬(てんまはじゆん)の慾情を去りやらず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...早く脱いで寄こして下さいよ...
太宰治 「お伽草紙」
...解脱の度数解脱にも非常に度数があると共に...
田山録弥 「解脱非解脱」
...ただ僅な策略と小舟と一挙手とそれから脱走あるのみ...
豊島与志雄 「画舫」
...私は急に一瞬前の気まずさから脱して...
豊島与志雄 「月かげ」
...灰色とも白とも淡褐色ともつかない・砂とほとんど見分けの付かない・ちょっと蝉の脱(ぬ)け殻(がら)のような感じの・小さな蟹が無数に逃げ走るのである...
中島敦 「環礁」
...お小夜は脱兎(だつと)の如く身を拔けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...足袋(たび)を脱いで懐中へ入れると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...かわるがわる脱出組を裏へひっぱり出して...
久生十蘭 「ノア」
...「あなた」「うん?」「彫青、どうなさったの?」「これか」金五郎は、片肌を脱いだ...
火野葦平 「花と龍」
...外套(がいとう)を脱ごうとして再び烈(はげ)しく咳き入っていた...
堀辰雄 「菜穂子」
...出生及び死亡の報告には脱漏があると想像されているが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...車夫に扶けられたきょうの脱出の程度で...
横光利一 「旅愁」
...孫堅は頭にかぶっていた「(さく)」という朱金襴(しゅきんらん)のを手ばやく脱いで...
吉川英治 「三国志」
...諸家の武門を脱走して...
吉川英治 「私本太平記」
...旧教の殻(から)が脱けきれないのか...
吉川英治 「親鸞」
...怪物は室内にあってドーブレクが脱ぎすてた衣服を捜しているらしい...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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