...獨り脆弱なる否定者にのみ惠まるゝ人生の味であらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...逆に防禦の能力の脆弱な戦闘...
石原莞爾 「戦争史大観」
...しかしその脆弱な病躯(びょうく)中には鉄石の如き精神が存在していた...
大隈重信 「新島先生を憶う」
...名を修築工事ニ借りて却て堤防を毀損崩壊して脆弱ならしめ...
田中正造 「非常歎願書」
...地方官と結托して堤防を脆弱ならしめたるを第一着とし...
田中正造 「非常歎願書」
...実は脆弱なる安全なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...此講演の論證の基礎とした根本材料の甚脆弱なものであることである...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...しかも非常にかたくなで且つ瓦斯灯のマントルのやうにちよつとさはつてもこはれるやうな脆弱な公式である...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...そしてその刹那に氏の脆弱な公式は粉微塵に破砕してしまつたのである...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...脆弱なものではありますが...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「ドゥイノ悲歌」
...すなはち、それらの脆弱な、假初の、地上的なものを、その本質が我々のうちに「見えざるもの」となつて蘇つてくるほど、深く、切なく、熱烈に、我々の心に刻すること...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「ドゥイノ悲歌」
...私は未だ幼稚で善良であったのか? 殺人の妄想は単に脆弱な心の強がりであったのか? 曲った心の敗け惜しみに過ぎなかったのか? 之が問題なのであった...
松永延造 「職工と微笑」
...我々の生命の脆弱なことを思い...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ほんのわずかの航海しかできない脆弱なものであったに相違ない...
柳田国男 「故郷七十年」
...今日上層またはインテリにいはれるやうな脆弱なところにはむしろ稀薄である...
吉川英治 「折々の記」
...自分の脆弱な意志の面と...
吉川英治 「折々の記」
...自分の脆弱な意志の面と...
吉川英治 「競馬」
...それに脆弱な花のように...
渡辺温 「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」
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