...五十銭三十銭の村の交際も出来ねえような能なし畜生ならはア...
犬田卯 「おびとき」
...今でこそ「無暗と気位ばかり高くて能なし」の意味であつたが...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...そうでなけりゃ能なしよ...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...わしは能なしぢや...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...こんな能なしは人の世の片隅(かたすみ)に...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...この能なしの夫婦にとって賭博だけが最後の希望だった...
久生十蘭 「黒い手帳」
...能なしの役立たずで...
火野葦平 「花と龍」
...能なしの白痴は釣が飯より好きで朝から晩まで池辺にしやがんでゐる癖に雑魚一ぴき持つて帰つた試しがないので...
北條民雄 「白痴」
...そのうえ駐独英国大使に能なしと思われました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...途中でかごから抜けさせるような能なし猿ばかりではあるまい...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...官僚主義で形式主義で能なしの党員...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...三十近い能なしのかれは...
室生犀星 「幻影の都市」
...棟梁(とうりょう)だからえらくって叩き大工だから能なしだなんてこたあねえ...
山本周五郎 「さぶ」
...おらあその中でもいちばん能なしのぐずで...
山本周五郎 「さぶ」
...おらあいまでも頓馬(とんま)でぐずで能なしなんだ...
山本周五郎 「さぶ」
...――本田の家には類のない能なし...
山本周五郎 「七日七夜」
...七(おれは能なしだ...
吉川英治 「鬼」
...実際になっちゃあ能なしだというならば...
吉川英治 「銀河まつり」
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