...白いエプロンを袂ごと胸高に締め...
有島武郎 「星座」
...噛(か)み合うように固く胸高に腕ぐみをして...
有島武郎 「卑怯者」
...)きちんと胸高なお太鼓に...
泉鏡花 「薄紅梅」
...朱緞子(しゅどんす)に銀と観世水のやや幅細な帯を胸高に...
泉鏡花 「婦系図」
...その帯を胸高に締めた胸をそらせて...
高見順 「いやな感じ」
...帯を胸高に締めている様子が...
橘外男 「逗子物語」
...幅の狭い帯を胸高に締め...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...年の行かない令嬢が振袖に織物の帯を胸高にしめて踊るのがなんと言ってもこういう民族的の踊りにはふさわしく美しく見えたが...
寺田寅彦 「沓掛より」
...田舎田舎した紅入(べにい)り友染(ゆうぜん)の帯を胸高(むなだか)に締めた自分の姿を見て...
徳田秋声 「足迹」
...海老茶の袴を胸高にしめて...
豊島与志雄 「古木」
...胸高く手で抱えて...
豊島与志雄 「母親」
...そのころ私は浅葱のしごきを胸高にしめ...
中勘助 「銀の匙」
...唐縮緬のしごきを胸高にしめさせてお詣(まゐ)りにつれてゆく...
中勘助 「銀の匙」
...私の穿(は)いていた藍縞仙台平(あいじませんだいひら)の夏袴(なつばかま)は死んだ父親の形見でいかほど胸高(むなだか)に締(し)めてもとかくずるずると尻下(しりさが)りに引摺(ひきず)って来る...
永井荷風 「日和下駄」
...帯は出来るだけ胸高にしめているのに較べると...
永井荷風 「申訳」
...海老茶の袴を胸高く穿いてゐる...
中原中也 「三等車の中(スケッチ)」
...紅塩瀬に金泥で竹を描いた帯まで胸高に締めさせられた章子の様子には...
宮本百合子 「高台寺」
......
横瀬夜雨 「花守」
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