...左手(ゆんで)を袖口へ掻込(かいこ)んで胸を張って煙を吸った...
泉鏡花 「婦系図」
...今まで胸を張って堂々と歩みし者が...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...僕も胸を張って言いました...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...正造は意を得たもののごとく胸を張って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...誇らしげに胸を張って...
太宰治 「古典風」
...恥だとはお思いになりません? こんな騒ぎをなすって恥だとは……」彼女は深呼吸でもするように胸を張って...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...雄は威風堂堂と胸を張って...
外村繁 「澪標」
...――こんな工合ではどう?」三室銀子は胸を張って...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...精一杯に胸を張って...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...旦那のように胸を張って二十七番の山車に引き添っていた...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...自信と誇りとに胸を張って立ち上がれるほどの偉い自分だとはとうてい思えなかった...
松濤明 「春の遠山入り」
...少年は波打ちぎわに立っている――ひとりで、家族の者たちから離れて、アッシェンバッハのすぐ近くに、胸を張って、両手をうなじのところで組み合わせて、足をつまだてたなりゆっくりとからだをゆすりながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...」大王もごつごつの胸を張って怒りました...
宮沢賢治 「かしわばやしの夜」
...関羽は、数歩すすんで、曹操の前に立ち、血まみれな手のまま、先に預けておいた酒杯(さかずき)を取りあげて、「――では、このご酒を、頂戴いたします」と、胸を張って、ひと息に飲みほした...
吉川英治 「三国志」
...胸を張って臨むなど...
吉川英治 「新書太閤記」
...胸を張って威喝(いかつ)した...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...老先生は胸を張って――「天に誓って...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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