...そして苦い清涼剤でも飲んだように胸のつかえを透(す)かしていた...
有島武郎 「或る女」
...胸のつかえがとれたようにため息をついた...
伊藤左千夫 「落穂」
...損得に関係なく涙が出る」主人はいまさら胸のつかえたように打ち語るのであった...
伊藤左千夫 「去年」
...それを聞いて私はやっと胸のつかえがおりた様に思ったことです...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...妻のよろこびを知った夫も同じように胸のつかえが下った気がした...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...胸のつかえが下りたようだ...
永井隆 「長崎の鐘」
...郷里盛岡の芸妓という芸妓を、総あげにしなければ、胸のつかえが、取れないような気持でいた...
野村胡堂 「胡堂百話」
...見ているだけでスーッと胸のつかえが下りてきた...
正岡容 「小説 圓朝」
...胸のつかえがおりたようでございます」七十郎は笑った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...胸のつかえがとれないので...
吉川英治 「三国志」
...何やら胸のつかえが下がった気がする...
吉川英治 「私本太平記」
...日ごろの胸のつかえが下がったわい」悪酒を仰飲(あお)ッた一気の酔いに淋漓(りんり)たる鬼のように...
吉川英治 「私本太平記」
...お胸のつかえだったに相違ない...
吉川英治 「私本太平記」
...お互い胸のつかえを持っていては...
吉川英治 「新・水滸伝」
...三胸のつかえがさっぱりとすいて...
吉川英治 「松のや露八」
...やれやれこれで胸のつかえが半分はさがったというもの...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索