...從つてそれが餘りに現在の意見と背馳するか...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...これは自然の研究に基づいて構成された近代の進化論の学説とは甚だしく背馳する考えである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...そしてこれがために出来得る限り科学的精神に背馳することのない状態を望まなくてはならないのである...
石原純 「社会事情と科学的精神」
...国策に背馳するものだとはいえない安心があった...
海野十三 「什器破壊業事件」
...おそらくその目的に背馳するでありましょう……」陸奥は烱々とひかる眼光を左右の議席へそそぎかえつつさすがに貫禄を示して鋭く説きすすめた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そんな性質にもっとも背馳するもの――なにか深く計算された策略を撓(たわ)みなく実践しろとか...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...――c.彼は現代の精神に背馳するものである...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...いわゆる重臣ブロックの持つ萎微退嬰の消極的指導方針は国運の進展を阻害しわが党の積極的方針とは背馳するものがあるから...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...この言葉自身が国憲に背馳するものだというらしい...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...斯る謹嚴方正なる風采家と背馳するの行動あるを怪事とし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...斯る謹厳方正なる風采家と背馳するの行動あるを怪事とし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...私たちの愛は結婚とは相背馳するような種類のものだったかも知れない...
豊島与志雄 「常識」
...べつに背馳するわけでない...
服部之総 「志士と経済」
...尊王と幕府安泰とは背馳するどころでなく見えた...
服部之総 「尊攘戦略史」
...其斷案の事實の眞相に背馳するに至る事なきを保せず...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...この貴族主義的な考え方は近代の心理学的方法とは背馳するが...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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