...則ち此の學脈(がくみやく)と背馳(はいち)す...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...暗々の裡(うち)に論理と背馳(はいち)して...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...從つてそれが餘りに現在の意見と背馳するか...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...もちろん物資愛護(ぶっしあいご)の叫ばれる現下(げんか)の国策に背馳(はいち)する行為ではあったが...
海野十三 「什器破壊業事件」
...国策に背馳するものだとはいえない安心があった...
海野十三 「什器破壊業事件」
...しかし我輩の考うる一大教訓とは全く背馳(はいち)して...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...そんな性質にもっとも背馳するもの――なにか深く計算された策略を撓(たわ)みなく実践しろとか...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...いわゆる重臣ブロックの持つ萎微退嬰の消極的指導方針は国運の進展を阻害しわが党の積極的方針とは背馳するものがあるから...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...この言葉自身が国憲に背馳するものだというらしい...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...自分の理想と背馳(はいち)する種々なこまかい昼間の出来事を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それが自分の本心と背馳(はいち)するならば...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...作意(モーティフ)と出来上った結果とが背馳してしまうんだ...
豊島与志雄 「二つの途」
...また背馳(はいち)するかを見たい心掛である...
新渡戸稲造 「平民道」
...尊王と幕府安泰とは背馳するどころでなく見えた...
服部之総 「尊攘戦略史」
...但し作者は近頃の文壇の流行に背馳して誇大な發想や...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...我邦の風流は大概実用と背馳(はいち)している...
村井弦斎 「食道楽」
...魯粛の考えとは非常に背馳(はいち)しているけれど...
吉川英治 「三国志」
...この貴族主義的な考え方は近代の心理学的方法とは背馳するが...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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