...いずれも此方(こなた)を背戸にして別荘だちが二三軒...
泉鏡花 「悪獣篇」
...傍(かたわら)なる苫屋の背戸に...
泉鏡花 「悪獣篇」
...菖蒲(あやめ)、杜若(かきつばた)は此處(こゝ)ばかりではない、前日(ぜんじつ)――前々日(ぜん/\じつ)一見(いつけん)した、平泉(ひらいづみ)にも、松島(まつしま)にも、村里(むらざと)の小川(をがは)、家々(いへ/\)の、背戸(せど)、井戸端(ゐどばた)、野中(のなか)の池(いけ)、水(みづ)ある處(ところ)には、大方(おほかた)此(こ)のゆかりの姿(すがた)のないのはなかつた...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...路(みち)近い農家の背戸に牡丹の緋に咲いて蕋(しべ)の香に黄色い雲の色を湛(たた)えたのに...
泉鏡花 「遺稿」
...背戸(せど)の小橋(こばし)を...
泉鏡花 「海の使者」
...夕日が背戸山の梢を漏れて...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...母の云いつけで僕が背戸の茄子畑(なすばたけ)に茄子をもいで居ると...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...背戸(せど)には小流(こながれ)が可笑(をか)しさに堪(たま)らぬやうに笑ひ声をたてて走つてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...深夜だまって背戸(せど)でお洗濯している...
太宰治 「女生徒」
...背戸川の堤の上に青々と繁つて高く突き立つて居る椋の木に登つて...
新美南吉 「椋の實の思出」
......
野口雨情 「雨情民謡百篇」
......
野口雨情 「十五夜お月さん」
...雪降り小女郎泣く子は帰れ雀と帰れ一軒家の背戸に雪五合降つて来た山の 山の奥の雪降り小女郎一里も 二里も雪負(しよ)つて飛んで来た...
野口雨情 「十五夜お月さん」
...そこで背戸(せど)へはいって...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...すぐとバルブレンのおっかあの背戸(せど)へ引いて行く...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...ちょうど六兵衛の家の背戸で熟れた柿の実をみつけたときのように...
山本周五郎 「日本婦道記」
...背戸に大きな柿の木があって...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...彼女は背戸の外で...
吉川英治 「新書太閤記」
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