...国吉は再び背戸の方へ飛び出してしまった...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...風呂の前の方へきたら釜の火がとろとろと燃えていてようやく背戸の入り口もわかった...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...背戸の井戸端に出た...
太宰治 「新郎」
...やがて亭主は背戸に柿の木をたくさんに植えた日当りのいい村道らしいものに沿うた一軒の藁葺(わらぶき)屋根の前で立ち止まると...
橘外男 「逗子物語」
...背戸の丸木川(まるきがは)の水も...
土田耕平 「お母さんの思ひ出」
...秩父おろしがまた背戸のけやきに音をたてる...
中村清太郎 「山岳浄土」
...実の熟する時分は起き抜けに背戸(せど)を出て落ちた奴を拾ってきて...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...背戸川は長い照りでかんからだつた...
新美南吉 「椋の實の思出」
...かなかな蝉初恋(はつごひ)でせう 背戸山でかなかな蝉が鳴いてます別れて遠き君ゆゑに「別れました」と言ひました初恋でせう 背戸山でかなかな蝉が鳴いてます...
野口雨情 「別後」
...おかよ去年 七月木小屋の 背戸だ月もお暈(かさ)を召してた晩だ草の露さへきらきらしてる泣いて別れた忘りヨか おかよ...
野口雨情 「別後」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...」「たけのこ盗みに行くか……」三人の男たちは路の向うの竹藪(たけやぶ)を背戸に持っている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...お母さんと背戸の鶏小屋のところ(十羽いる...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...背戸(せど)を見晴すガラス戸が出来上り...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...背戸を谷間に臨ませて...
柳田國男 「ひじりの家」
...背戸のあたりで、なにかの動物の、鼻にかかったような、なき声がした...
山本周五郎 「竹柏記」
...背戸に立って左の方を眺めると...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...背戸から出て小さな岡を越えると其處に一つの谷が流れて兩岸にやゝ平な野原があり...
若山牧水 「樹木とその葉」
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