...彼の背後から組みついている怪ソ連人までが...
海野十三 「空中漂流一週間」
...背後から、我が大君に召されえたあるう、と実に調子のはずれた歌をうたいながら、乱暴な足どりで歩いて来る男がある...
太宰治 「十二月八日」
...私の背後から首筋のばして...
太宰治 「美少女」
...彼はそれを背後から捉えた...
豊島与志雄 「子を奪う」
...狭い道の背後から...
直木三十五 「南国太平記」
...義観が、背後から、抱いたままで「月丸、自裁せい...
直木三十五 「南国太平記」
...見物席の背後から隠れるようにして...
中里介山 「大菩薩峠」
...五村を出はずれて峠道(とうげみち)にさしかかるといつものように背後からがらがらと音がして町へ通ってゆく馬車が駈(かけ)て来た...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...「どうでした千種さん、矢張り他殺でしょう」と顔を出す小西老人、その背後から、芦名兵三郎の青い顔が神経質に覗いて居ります...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...背後から襲われるのを恐れて本能的に背中を壁につけた...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...ヤトラカン・サミ博士を背後から抱擁しているように見える...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...「口まがり」を追ひかけると必ず一羽の雄が背後から駆けついて交尾するのであつた...
牧野信一 「池のまはり」
...暫くの間、半ば無意識で駆けてゐたが、背後から切りと、「おーい、雪さん、待つて呉れ...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...その背後から跟(つ)いて行った...
夢野久作 「戦場」
...……背後から絶叫して来る自動車の警笛を聞いた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...ネー将軍はナポレオンの背後から...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...そうしている城太郎の背後から...
吉川英治 「宮本武蔵」
...母の背後から私と向合ひの爐邊に來た妹の方を見ていふと...
若山牧水 「姉妹」
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