...大きく背伸びをしました...
梅崎春生 「Sの背中」
...」と背伸びしてくどく尋ねた...
太宰治 「新釈諸国噺」
...背伸びして叫んだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...時々背伸びをしようとしたり...
谷崎潤一郎 「Dream Tales」
...背伸びをしながらガラス障子の外を眺めた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...その上に乗り背伸びをして...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...梯子を立てかけた山崎譲は、左手に濡手拭をさげたままでドシドシと梯子を上って行くから、「旦那、何をなさるんでございます」甘酒屋の親爺が仰天すると、梯子を一段だけ踏み残して上りつめていた山崎譲は、背伸びをして、その甲源一刀流の大額の、門弟席の初筆から三番目の張紙の上へ、グジャグジャに濡れていた手拭を叩きつけたから、「先生、ナ、ナニをなさるんで」七兵衛もまた、甘酒屋の老爺と同じように慌(あわ)てました...
中里介山 「大菩薩峠」
...こっちの(と木之助を見て)小さい方は今年(ことし)はじめてだな」木之助は小さく見られるのが癪(しゃく)だったので解(わか)らないようにちょっと背伸びした...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...伝兵衛が背伸びをしながら...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...背伸びしたって飛び上ったって...
久生十蘭 「魔都」
...出来るだけ自分の年齢の上に背伸びをしているためでもあったのだ...
堀辰雄 「聖家族」
...さう云ふ具合にである)向うの町角の方が急に騷がしくなるなんだか人が大勢集つてゐる私は見上げてゐた木の傍を離れてそつちの方へ何時の間にか歩き出してゐる何か珍らしい行列が向うの町から徐(しづ)かにやつて來るらしいあんまり皆が夢中になつて見てゐるので私も人々のうしろから背伸びをして見てゐるとうとうその行列が近づいて來たやうだ象だ! 象だ! 象だ! 大きな象がたつたひとりで...
堀辰雄 「鳥料理」
...ブロンドの噴煙がまつ直ぐに背伸びする...
三好達治 「霾」
...おひさは背伸びをして...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...彼は背伸びでもするように...
山本周五郎 「柳橋物語」
...そして秀吉殿とはどういふ人かと好奇心を持つて背伸びして見ると...
吉川英治 「折々の記」
...用があるなら、表からはいれ」「表の木戸が開(あ)きません」「おや……?」と、背伸びして、「猿じゃねえか...
吉川英治 「新書太閤記」
...「……おい、荷十郎」「うむ?」「門をはいって来るところを確かに見たのか」「見た」「じゃあもう、これへ見えそうなものじゃないか」「来んなあ」「……遅すぎる」「はて」「人違いじゃなかったのか」「そんなことはない」厳(いかめ)しく床を占めて、坐っていた面々も、ふと、間拍子が抜けて、自分の緊張に、自分で力負けを覚えかけて来た頃、ぱたぱたと、草履の音が、控部屋(ひかえべや)の窓の外に止まって、「御一同」と、外から、同輩の顔が一つ、背伸びして、中を覗きこんだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索