...背くとも背かないとも答へなかつた...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...今ではこの原理に背くような事がらは全くないと考えられているのですが...
石原純 「ヘルムホルツ」
...仮令(たとえ)現在の結婚制度が最も進歩発達したる階級にある男女の要求に背くものであつても...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...そこで約束に背くようになった由(わけ)を話した...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「連城」
...夫に「背くことは生れつきできない」と...
谷崎潤一郎 「鍵」
...相背く者これ有るにおいては不便(ふびん)ながら政事には替え難く...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...けれど教会に背くわけではない...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...さ蕨の背くゝまりつゝ...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...これに背く民はその末甚だ憂えられる...
新渡戸稲造 「平民道」
...一度命令したことに背く奴は徹底的に憎悪してやります」「どんな間違を僕が犯したのですか」僕は青ざめて聞きかへした...
原民喜 「飢ゑ」
...手前は何事でも民法に背くようなことはしない習慣でしてね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...生命を賭して背く可(べか)らずと雖も...
福沢諭吉 「新女大学」
...西洋人は小供教に背く時は尻を打つ風なり...
福澤諭吉 「養生の心得」
...折角保養に來た目的に背く譯ではあるし...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...とにかく自分の芸術家としての本心に背くような仕事はしないで済んでいる...
三好十郎 「俳優への手紙」
...わけもなく前に言ったことを翻し約束に背く」といったが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...背くなら、いつかその宿命として内部から瓦壊されるにちがいない...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...予に背く者は討つあるのみだ」「ですが...
吉川英治 「三国志」
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