...ツオイスは之を見て憐みを垂れ從來背部に殘つてゐた性の機關を前に移して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自分は此處に我と自然との背反を感ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...射撃のうまい下士官を一人連れて行け」ふと顔を光から背(そむ)けて視線を下方に落した...
梅崎春生 「日の果て」
...背景の山のすがたも気にいつた...
種田山頭火 「行乞記」
...あちらのお伴れさまとは違ひますのですね……」私達の上つて行く背後(うしろ)で...
田山録弥 「アカシヤの花」
...誰れか背後に黒幕が隱くれて河野を操つたのだと推測するものがある...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...みんな背景があるんだよ...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...少女を自分の背に負うて...
中里介山 「大菩薩峠」
...この鉄の檻を背負ったり...
中里介山 「大菩薩峠」
...乗る怒は車夫の背を鞭(むちう)って馳(か)けつける...
夏目漱石 「虞美人草」
...行李の代りに背負って...
葉山嘉樹 「浚渫船」
...間抜に背のたかい大人のやうな面をしてゐる団子屋の頓馬(とんま)が...
樋口一葉 「たけくらべ」
...どうで幾代もの恨みを背負(せおう)て出た私なれば為(す)るだけの事はしなければ死んでも死なれぬのであらう...
樋口一葉 「にごりえ」
...翼のある馬の背中に乗ったその美しい青年を...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...メフィストフェレス旅の書生の装して煖炉の背後より現る...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...背筋がひやっとするような感じにおそわれた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...こっちへ背負わせてくれ」抜け裏の美少年十一月にはいった...
吉川英治 「大岡越前」
...と言ひながら背の高い老婆が提灯を持つて先に立つた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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