...お末は苦しみに背中を大波のやうに動かしながら...
有島武郎 「お末の死」
...私がいつも汗背の念を禁じ得ないのは我々の仕事があまりにも無秩序で原始的なことであった...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...越えると背をまっすぐにして...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...流れのなかをいくらかめだつたかい背の白浴衣(ゆかた)地がまむかいにきて...
徳永直 「白い道」
...背中にけものの毛皮をつけ...
豊島与志雄 「長彦と丸彦」
...二人は春の山を背(せ)に...
夏目漱石 「草枕」
...大事の品を何處に隱した」平次の竹刀は續け樣に娘の背に鳴りましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あまりにも鮮やかな背負い投げです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御大事に」金太郎の逞(たく)ましい背に顏を埋めて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朝子は自分自身の背中が見たい...
原民喜 「針」
...妻から着物を着せかけて貰つても背中がムズ/\するのであつた...
牧野信一 「毒気」
...なぜならば元来肋骨というものは背中の脊椎骨から派(わか)れて斜めに前方の胸部に向い横出した狭長骨であってこれが一胸骨に湊(あつま)ってはいれどその胸骨は肋骨では無く...
牧野富太郎 「植物記」
...あの大ソファは炉に背を向けてTの字に...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...良人の俤はやや猫背の...
矢田津世子 「茶粥の記」
...あたしがしますから」おせんは背負って来た包をおろし...
山本周五郎 「柳橋物語」
...さっき背をながしに出た若者を呼んだ...
山本周五郎 「山彦乙女」
...そしてバックが激流の全力を背後にして破戒槌のようにぶつかつてきた時...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...「遠くの陣ばかりか、近くの木見、猫背山、多聞寺(たもんじ)下の敵兵なども、あわてふためいて、なだれ退(さ)がって行きまする...
吉川英治 「私本太平記」
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