...教育を分って智育、徳育、体育とするとか、人の体質を分って粘液質、胆汁質、何々質、何々質とするとかいうのは皆差別に注意して造った名称であるから、これを逆にして、教育は智育、徳育、体育の三区より成るというと、それでは唱歌は何区に属するかとの難問も生ずる...
丘浅次郎 「境界なき差別」
...胆汁質(たんじゅうしつ)...
寺田寅彦 「自由画稿」
...あの四方の空地と樹木と消防の尽力とがそうさせたものでしょう」「だからいわない事じゃありません……」Cという胆汁質の脊広服が昂然として乗り出して来ました...
中里介山 「山道」
...胆汁質の脊広は、ちっとも騒がずに演説口調の雄弁をつづけます...
中里介山 「山道」
...この胆汁質の脊広の雄弁を聞き流している...
中里介山 「山道」
...ずんと奥深く考えて見る必要があると思います――」一行はなお黙々としてこの胆汁質のいう処を聞き流して蟻のように上って行くうち...
中里介山 「山道」
...同じ級の丹波丹六(たんばたんろく)という胆汁質の見本のような男でした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...見得易からざる胆汁質的の頼もしさともいふべきものが含まれて居り...
牧野信一 「月評」
...彼等は私のうちに現われる精神現象を一定の範疇(はんちゅう)と法則とに従って分類し、総括し、また私の記憶が視覚型に属するか、聴覚型に属するか、更に私の性格が多血質であるか、胆汁質であるか、等々、を決定する...
三木清 「人生論ノート」
...胆汁質というふうにわかれる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...身も心も胆汁質に仕上げられ...
横光利一 「琵琶湖」
...胆汁質それ自身では成功はし難く...
横光利一 「琵琶湖」
...胆汁質(たんじゅうしつ)ともいえるような体質からのものであることは否(いな)まれそうもない...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ自分の持っている胆汁質な慾望と粗野な本質にたいし...
吉川英治 「新書太閤記」
...その面(おもて)には胆汁質(たんじゅうしつ)特有なあぶらが光っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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