...鉄肺患者は、日常的に人工呼吸器を利用しなければ生命にかかわる...
...幸徳秋水(こうとくしゅうすい)も長い肺患の療養費を或る筋から給せられていたはずである...
内田魯庵 「最後の大杉」
...陸奥は前年五月に職を辞して専ら宿痾(しゅくあ)の肺患を療養していたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...「新アラビア夜話」及び「宝島」の出版によって初めて文学的名声を得たスティーヴンスンが肺患に悩みながらヨーロッパ大陸からイギリスに帰り...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...夫人が永らく肺患で...
徳田秋声 「縮図」
...肺患者には無惨な埃(ほこり)まじりの風が散り残りの桜の花を意地わるく吹きちぎる日の午後...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...浪子のこの肺患は取りも直さず天特にわれ千々岩安彦のために復讎(ふくしゅう)の機会を与うるもの...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...礼儀も知らぬ肺患の若者を何にも...
富田常雄 「面」
...といっても彼女の肺患は軽微なもので...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...肺患が重つた爲めに辭任されたので...
南部修太郎 「猫又先生」
...故にその辭任の原因が肺患と知つた時にも...
南部修太郎 「猫又先生」
...ミンナが肺患になって...
野村胡堂 「楽聖物語」
...長く肺患のため大磯にかくれすんで...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...肺患の重(おも)るのを知りながら...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...この精悍な博徒の、もともと、肺患から来る、不健康な青白い皮膚に、不気味な鳥肌(とりはだ)が立ち、歯が、ときどき、ガチガチと鳴っているのを見れば、ただごとではないことがわかる...
火野葦平 「花と龍」
...一八二五年正月、長姉マリヤと次姉エリザベス、この學校の犧牲となり、肺患を病み、姉妹四人皆、ハワースへ戻る...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...パトリック・ブランヱル肺患に倒る...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...巴里の生活の無理が祟つてモオリスが肺患に冒され...
堀辰雄 「モオリス・ド・ゲランと姉ユウジェニイ」
...寝台(ねだい)の上のマドレエヌは肺患で死に瀕して居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??