...潮の香のむせるような断崖に育ち...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...私の育ちの本質をはつきり知らされた...
太宰治 「津軽」
...堂上家(どうじょうけ)の娘を母に持つ都育ちの夫人が...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...富裕の生に育ちたるかれの末の子...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...人馴(ひとな)れない野育ちの自尊心とが錯雑(さくざつ)して起す神経的な光りに見えた...
夏目漱石 「明暗」
...世間知らずのお坊ちやん育ち...
南部修太郎 「自分のこと」
...若旦那育ちの細腕で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...しかし、北九州の若松で生まれ、そこで育ち、現在もそこに住んでいて、九州的性格が身についたようである...
火野葦平 「花と龍」
...自分は山に生れ山に育ち...
藤原咲平 「山岳美觀」
...育ちきれずに逝った児の力をもあわせて...
宮本百合子 「悲しめる心」
...「帝王の深宮に育ちたまい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...女たちも姉とはまるで違った育ち方の人のようだと言っていたことで確かでございますが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...同じ炉ばた同じ屋根の下に生れ・育ち・死んだ・三代の者が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...まだ少年らしい柔軟な薄い膚であるが、育ちざかりの、新鮮な、活き活きした力の脈搏(う)っているのが、その膚の下に感じられた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...にも拘らず下町育ちの伊井は島流しにでも遭ったような浮かぬ顔...
山本笑月 「明治世相百話」
...急に育ち上がった炎は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...なりばかり大きくなっても心の育ちはさらに見えん...
吉川英治 「宮本武蔵」
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