...両者を誅すべきはかねて天下の御家人のひとしくひそかに首肯してゐるところ...
太宰治 「右大臣実朝」
...やや口ひきしめて首肯き...
太宰治 「二十世紀旗手」
...ひとり首肯(うなず)き...
太宰治 「八十八夜」
...私は私を肯定する・枯木へ糸瓜の蔓をみちびく・萱もみな穂に出て何か待つてゐるようなゆふ風・かういふ世の中の広告気球を見あげては通る・実つて垂れて枯れてくる・いちめんの夏草をふむその点景の私として・待つでもなく待たぬでもなく青葉照つたり曇つたり六月十一日梅雨日和...
種田山頭火 「其中日記」
...あるいはこのものについて肯定され得ると...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...それはおそらく多くの人が首肯するであろう...
寺田寅彦 「神田を散歩して」
...」正枝はただぼんやり肯いた...
豊島与志雄 「浅間噴火口」
...容易に首肯される...
新美南吉 「童話における物語性の喪失」
...嫌らしいことばかり言つて」これがお新の口から引出した肯定(こうてい)の言葉でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「へエ」吉之助はそれを否定も肯定(かうてい)もせずに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私(わたし)は何(ど)うしても斯(か)うと決心(けつしん)して居(ゐ)るのだからそれは折角(せつかく)だけれど肯(きか)れないよと言(い)ふに...
樋口一葉 「わかれ道」
...駅夫も首肯(うなず)きて...
福田英子 「妾の半生涯」
...あきらめを肯定してそれに到達し得ぬ場合にのみ用ふべきものである...
北條民雄 「頃日雑記」
...阿賀妻は肯(うなず)きながら...
本庄陸男 「石狩川」
...判断には肯定と否定或いは承認と否認があり...
三木清 「哲学入門」
...誰もが自身の既成文壇においての地位を肯定し...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)」
...自分の必然的な愚劣さを肯定するくらいなら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...肯(き)かないのである...
吉川英治 「親鸞」
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