...二葉亭は一切の罪人や堕落者の罪悪を強(しい)て肯定する気味合があった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...研究の結果がうまく出れば分るかもしれん」長谷戸検事は、小さく肯いて、心の中に何かノートをとるらしく見えた...
海野十三 「地獄の使者」
...将軍家には幾度もまじめに御首肯なされて...
太宰治 「右大臣実朝」
...さういふものゝ空気の中に一度は浸つた人であることは首肯かれる...
田山録弥 「西鶴小論」
...独り肯(うなず)き/\唯それだけの手紙を私はお宮が...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...侯が容易に自由党の擁立を肯んぜざるは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...否定する力と肯定する力とを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」母がにっこり首肯いたのはよかった...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...お前は知つてるだらう」「うーん」肯定(かうてい)とも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...けれども僕にとつては! 僕は肯定さるべき所の...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...将校は黙々と肯(うなず)くのであった...
原民喜 「壊滅の序曲」
...そうだね?」「そうです」「自分が北川千代であることを肯定しながら...
久生十蘭 「虹の橋」
...この人の人柄からすればやはり人生肯定の歌であらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...妙にひとつところ小生意気で憎たらしくなってしまうだろう」「…………」コクリと圓朝は肯いた...
正岡容 「小説 圓朝」
...肯定的批判と否定的批判とに分って見るのが便利であろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...或ることを肯定しもしくは否定することができるということにある...
三木清 「哲学入門」
...とにもかくにも生きて来られた私が肯定したら...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...覚明は肯(き)かないのである...
吉川英治 「親鸞」
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