...千代子は自分の卷いてゐた絹の肩掛けをこちらへ渡した...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...すすけた髪のほつれ毛が顔にかかるのにかまわず肩掛けで眼を拭っているのである...
高見順 「如何なる星の下に」
...黒の頬冠(ほおかぶ)り、黒の肩掛けで、後ろの裳(も)はぼろぼろにきれかかっている...
寺田寅彦 「先生への通信」
...女のために肩掛けを一つ買って戻った...
徳田秋声 「黴」
...銀子の肩掛けをはずしたり...
徳田秋声 「縮図」
...柳の肩掛け――屑屋の負籠(おいかご)...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...中には、小さな毛織りの長衣、胸掛け、綿麻の下着、裾着、肩掛け、毛糸の靴下、靴、すべて八歳の小娘に要するいっさいの衣装がはいっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「肩掛けが破れるじゃねえか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ぬぎすてられた肩掛けの下に身を隠さんばかりにしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...毛織りの女の肩掛けをして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...肩掛けの下に身を縮めてる乞食娘の方に一瞥(いちべつ)をなげた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...火花の鎖大根畑が白く凍つてゐる朝米をといでゐる私は赤い肩掛けがほしくなりました仄かに音もなく降る雪の中に赤い肩掛けをして恋人と旅に出たならば……...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...肩掛けの下へかくして「それでは淺草へお參りして來ますぞな」と云つて戸外へ出て行つた...
林芙美子 「玄關の手帖」
...里子が白い肩掛けをして小走りに...
林芙美子 「瀑布」
...また肩掛けを羽織り...
林芙美子 「瀑布」
...[10] ブフアラモード パレロワイヤル近辺にある有名なレストラン「ブフアラモード」の看板は肩掛けと帽子を被った牛の姿になっていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...それから肩掛けのポケットから...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...もっともそのころ東京でも全身を包むような大きな肩掛けが...
山本笑月 「明治世相百話」
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