...」「君に肥桶(こえたご)が持てるか?」「そりやア...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...肥桶の箍(たが)を黄金で造ると言うたそうであるが...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...両親は朝夙(はや)くから肥桶(こえたご)を担いで野良へ仕事に出たものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...往來には蔭を選んで肥桶車が休んでゐる若い百姓が片足を折つて其の上に梶棒を休ませて手拭で顏を拭いてゐる日の光りが降りかゝつて眠つてゐる樣だ...
千家元麿 「自分は見た」
...肥桶をかついで遊びに出掛けるのも馬鹿々々しく思われ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...村入しては好んで肥桶を担(かつ)いだ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...玉川上水の分流(わかれ)で、品川方面の灌漑専用(くわんがいせんよう)の水だが、附近(あたり)の村人は朝々(あさ/\)顔(かほ)も洗へば、襁褓(おしめ)の洗濯もする、肥桶も洗ふ...
徳冨盧花 「水汲み」
...肥桶(こえたご)のくせに...
豊島与志雄 「少年の死」
...「肥桶(こえたご)起きろよ!」と長男の堅吉がよく怒鳴った...
豊島与志雄 「少年の死」
...それは実際巣鴨の場末の田舎に居た「肥桶(こえたご)」の嘗て知らない楽しみであった...
豊島与志雄 「少年の死」
...そして其処には彼を「肥桶(こえたご)」と呼ぶ人も無かった...
豊島与志雄 「少年の死」
...今後の見せしめに肥桶(こえたご)をかつがせて...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前のような肥桶臭(こえおけくさ)い小博奕打(こばくちうち)の相手になる娘(こ)じゃない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何もわざわざ肥桶臭(こえたごくせ)え村から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...肥桶(こえおけ)を担(かつ)いでゆく兄の姿が見かけられた...
原民喜 「永遠のみどり」
...鍬(くは)や肥桶(こえをけ)や僅かな農具を携(たづさ)へて渡つて...
正宗白鳥 「避病院」
...努めて菜園に肥桶(こえおけ)を担(にな)ったり...
吉川英治 「三国志」
...菜園に肥桶(こえおけ)をになったり...
吉川英治 「三国志」
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