...円く肥えた肱(ひじ)も露(あらわ)に夫人は頬を支えていた...
泉鏡花 「婦系図」
...貴女は年をとってるから眼が肥えてる...
魯迅 井上紅梅訳 「明日」
...よく肥えた最上の肉を納入せよと鳥屋に命じるだけであって...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...至るところ草肥え泉甘し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...この肥え太った動物は...
中里介山 「大菩薩峠」
...とても若い肉のように肥え太ってあぶらみはございませんが...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕は肥えてずんぐり育った人間なんだ...
夏目漱石 「行人」
...すばらしく肥え太ったメン鶏にでも生れかわってくれないかぎり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...だって私のお母さんはあんなによく肥えているのに...
堀辰雄 「花を持てる女」
...部長は原稿に肥えた眼を通し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...二三日ありて向ひの家より貰ひ来たりとて肥え太りたる鶏頭四本ばかり植ゑ添へたり...
正岡子規 「小園の記」
...○鯛の上等なるは背の色紅くして肥えかつ胴の円きものなり...
村井弦斎 「食道楽」
...イタリア人はぼってりと肥えた女を美人とし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その小さく肥えた肉躰は...
山本周五郎 「青べか物語」
...頬が赤くよく肥えた...
山本周五郎 「菊千代抄」
...肥えたほうの若者が喚いた...
山本周五郎 「花も刀も」
...よく肥えていることと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...肥えて、背も高く、大きな足をした坊さんである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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