...発端肥後(ひご)の細川家(ほそかわけ)の家中(かちゅう)に...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...その肥つた血色のいい顔にいつものやうな穏やかな笑を見せながら石階を降りて龍子の方に近づいて来た...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...われわれ人間さまは……」「ビフテキ――いや人間テキにされちまって彼等にぱくつかれらあな」「君なんかは肥っていて肉が軟かで...
海野十三 「地球発狂事件」
...此馬冬こもりの飼(かひ)やうによりて痩(やせ)ると肥(こえ)るありて...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...――あの肥(ふと)た臆病者』……同時に主人の首は他の四つの首を随えて...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...生水・ENOの果実塩・亜米利加(アメリカ)産肉豆(にくずく)・芽玉菜(めたまな)だけの食養生を厳守することによって辛うじて絵具付(ペインテド)シフォンの襞(ひだ)着物を着れる程度に肥満を食いとめている...
谷譲次 「踊る地平線」
...昭和肥料会社の電解工場で作る重水は...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...「まるまる肥った...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...だんだん肥って来たようですね...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...一エイカア一エイカアと加えられて遂に一切の肥沃な土地が占有された暁には...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...肥育した獣は、ある点においては、フランスのエコノミストの用語をもってすれば、不生産的労働者と考えてよい...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...斉しくこれ肥えて馬鹿で麁悪(そあく)な物と詠(よ)んだのを引いた...
南方熊楠 「十二支考」
...私は心から御前を思ってたけれ共お前は私を自分の美くしくなる肥料につかったっきりなんだものネエ...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...根の国の話一 亡き人に逢える島肥前(ひぜん)の下五島(しもごとう)...
柳田国男 「海上の道」
...春に逢ったときより女はやや肥って...
山川方夫 「愛のごとく」
...でっぷりと肥えた五十男である...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...よく草を喰わせて肥(こ)やしおくべし...
吉川英治 「新書太閤記」
...新しいより肥沃な鉱山の発見により...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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