...おい、肝心な処だ...
泉鏡花 「婦系図」
...……ねえ、いいこと、――肝心なのは、有能だということなのよ! この有能だというのが、どういうことだか、あんた知ってて? 何ものをも怖れない勇気、何ものにも捉(とら)われない頭の働き、こせこせしない遠大な物の見かた……だわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...この同じ手首が肝心な役目を務めるであろうということも想像されるであろう...
寺田寅彦 「「手首」の問題」
...いちばん肝心な基礎科学はかえって無用の長物ででもあるように火事場からはいっさい疎外されているのである...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...いちばん肝心なことですの...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...肝心な定理か仮説になるものというのがこの場合は...
中谷宇吉郎 「語呂の論理」
...肝心な夫(おっと)伝右衛門氏の手にはまだ渡っていないのに...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...さまざまな肝心なつながりも...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...芝居の肝心な所だぞ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...肝心なことは有能な当局が担当すれば大量の病原菌土壌が安全になって純水のように無害になるということだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の土壌」
...肝心なことはだいたい分かってる」「なんとまあ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...まだ一番肝心なものが残っています...
三浦環 「お蝶夫人」
...肝心な物がふやけやがつてなあ...
三好十郎 「地熱」
...ずつと後に考へることであつて肝心なことは素材を広くにあさることである...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
...**** ピエール・テラーユという肝心な名前が今では忘れられて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...肝心なのは晋太郎の今後だ」少しずつ鎮まりかけた気持で...
山本周五郎 「菊屋敷」
...嘘とまことは眼にあらわれる、口はごまかせても眼はごまかせねえ、肝心なのは眼だ、と栄二は自分に云った...
山本周五郎 「さぶ」
...肝心な話があるんだろう」おのぶは膝の上で...
山本周五郎 「さぶ」
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