...塗込めがはじまる……ここが肝心なところですよ...
大阪圭吉 「坑鬼」
...肝心な社会本能が退化しては...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...それが何よりも肝心なのです...
谷崎潤一郎 「途上」
...肝心な罪人を取り逃がしている...
寺田寅彦 「科学と文学」
...しかしせっかくの教訓も肝心な市民の耳に入らず...
寺田寅彦 「火事教育」
...肝心な話の途中でもなんでも一向会釈(えしゃく)なしにいきなり飛込んで来て直ちに忙(せ)わしく旋回運動を始めるのであるが...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...陸海軍の防備がいかに充分であっても肝心な戦争の最中に安政程度の大地震や今回の台風あるいはそれ以上のものが軍事に関する首脳の設備に大損害を与えたらいったいどういうことになるであろうか...
寺田寅彦 「天災と国防」
...何かしら一つ肝心なものが欠けているような気がする...
寺田寅彦 「破片」
...肝心な唐次長が、軍部の意向を聴取するために、南京へ帰京する予定を延ばして、在上海の日本武官を訪問して歩いた...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...この話にはお前が一番肝心な人なんですよ...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...「貴方のお顔には何か肝心なもの――何と云つたらいゝかしら――まあ命の光り...
長與善郎 「青銅の基督」
...それ以後の肝心な経過についてはほとんど何ら記されてない...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...それは肝心な日である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それによって彼の値うちを判断しうるその肝心な部分はかくしている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ほかにもっと肝心な用むきがあるんじゃございませんか」「まことにどうも...
山本周五郎 「おれの女房」
...いつも肝心なところでおみのさんに逃げられたんですよ」そこで彼は思いだしたように...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...肝心なのは事実に当面することだ」それは老人の声だった...
山本周五郎 「新潮記」
...肝心なところになるときまってはぐらかすんだから」「はぐらかしはしませんわ...
山本周五郎 「風流太平記」
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