...肝腎の天神様へは容易に出ることも出来なかった...
芥川龍之介 「本所両国」
...公正に恩賞を賜わることが肝要である...
石原莞爾 「最終戦争論」
...細君は「そんな我儘なことを」と心の中では考へたが肝腎の主人公が「厭ならよすがいゝ」と頓著しなかつたので話は其儘になつた...
高濱虚子 「俳諧師」
...次に最も肝要な問題は...
豊島与志雄 「紫の壜」
...肝癪を起してゐるやうな...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...何事も手ほどきが肝腎なり...
永井荷風 「小説作法」
...肝腎の生殖細胞の減数分裂期などに来たら...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...肝腎(かんじん)の駕籠(かご)が通る時にはどんな顔の人がいるのかまるで物色する事ができなかった...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...一番肝腎な事を忘れて居たのです...
野村胡堂 「古城の真昼」
...お孃さん!かうして寂しくぺんぎん鳥のやうにならんでゐると愛も 肝臟もつららになつてしまふやうだ...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...肝腎の入れて置くものがない...
長谷川伸 「奇術考案業」
...肝(きも)ためしだなんて...
宮原晃一郎 「ラマ塔の秘密」
...私はいきなり肝ゾーをたべることで補います...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...神隠しはまた一つの肝要なる霊界との交通方法であって...
柳田国男 「山の人生」
...「おめえにも肝煎(きもい)るだな」と温厚な父親は云った...
山本周五郎 「青べか物語」
...同地で相当叩き上げた日本人の力士浜田常吉が肝煎りで...
山本笑月 「明治世相百話」
...生れる日取りを勘定してもらっては肝を冷したり...
夢野久作 「霊感!」
...私などが肝煎(きもいり)となつて...
吉井勇 「或る日の小せん」
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