...肝腎(かんじん)の良秀はやはり誰にでも嫌はれて...
芥川龍之介 「地獄変」
...さすがに肝をつぶしたと見えて...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...作家としては肝要なことと考えます...
上村松園 「虹と感興」
...實(じつ)に肝要(かんえう)ならずや...
關寛 「命の鍛錬」
...もっともっと肝を冷させられたのは...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...ガタンと言っても、肝を冷し、ミシリと言っても縮こまり、初夏の蒸し暑い夜を被(かぶ)れるだけ蒲団を被って、縮こまれるだけ縮こまって、私は蒲団の中に顫(ふる)えていた...
橘外男 「逗子物語」
...肝心のガラス板がやっと二枚ぐらいしか掛け替えがないのだから亮の骨折りは一通りでなかったろうと思われる...
寺田寅彦 「映画時代」
...ビーカーのパルプが真綿に変わるまでの途中の肝心の経路も考え方によっては...
寺田寅彦 「路傍の草」
...胃だの腸だの肝臓だの心臓だのもあるだらう...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...それは丁度全部の穂が一斉に出揃った一番肝腎な時に...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...これからいよいよ肝臓ジストマ退治にかかるわけである...
中谷宇吉郎 「ジストマ退治の話」
...しかし肝心(かんじん)の目的地へ着くや否や...
夏目漱石 「行人」
...肝心(かんじん)の森本の安否はこの時すでに敬太郎の胸に...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...肝心(かんじん)の寒月君に教えてやる訳に行かない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...肝腎(かんじん)の話の筋を運んで行くのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...髯を剃るのを半分にして、肝心のお靜が、立ち縮(すく)んでしまつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの下駄の音では肝(きも)をひやす...
長谷川時雨 「三十五氏」
...勝手にしなと肝癪(かんしゃく)を起こせば...
二葉亭四迷 「浮雲」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??