...すると客は卓(テエブル)の上に横柄な両肘を凭(もた)せた儘...
芥川龍之介 「南京の基督」
...薦巾(セルヰエツト)を肘(ひぢ)にしたる房奴(カメリエリ)は客を迎へて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...ぐたりとその板へ肘(ひじ)をつく...
泉鏡花 「薄紅梅」
...こんどは肘かけ椅子のところへもどり...
海野十三 「爆薬の花籠」
...(ドアの前に肘(ひじ)かけ椅子を据える)さ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...さっと振上げたかと思うと――肘(ひじ)までむきだしになっていたあの白い腕(うで)を...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...私は肘掛椅子と心地よい居間をあとにして...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...あぐらのひざに肘(ひじ)でささえた顔で...
徳永直 「白い道」
...掣肘され制限されることが「文化統制」の意味なのである...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...巫女(くちよせ)の婆(ばあ)さんは突(つい)て居(ゐ)る肘(ひぢ)を少(すこ)し動(うご)かして乘地(のりぢ)に成(な)つた...
長塚節 「土」
...心臟よ、ドキドキと鳴れ、肘よ痛め...
中原中也 「亡弟」
...Kは二人を肘で追い払った...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...Kは身動きするためには自分の肘掛椅子を後ろへずらさなければならなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...片手を自然もう一方の肘掛にのせてくつろいでいる構図のデッサンですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その時はずみに片肘が一人(ひとり)の娘に打(ぶ)っ衝(つ)かる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...巨大(おおき)な肘掛回転椅子に乗っかった正木博士は...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...いつでも」「よいと云ッたな」右の肘頭(ひじがしら)が...
吉川英治 「剣の四君子」
...ウム! とその片肘(かたひじ)を蹴払った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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