...片肘(かたひぢ)ついてごろりと横になつた...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...良秀は肘を枕にして...
芥川龍之介 「地獄変」
...これらの軍拡が政治の掣肘を受けず果敢に行なわれたならばマルヌ会戦はドイツの勝利であったろうとドイツ参謀本部の人々が常に口惜しがるところである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...この何者にも制肘(せいちゅう)されない放縦な駄々ッ子的気分が当時の文学好きの青年の共鳴を惹(ひ)くに十分力があった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...肘(ひじ)も入った...
海野十三 「海底都市」
...室の中ではお滝が肘枕をして仮睡(うたたね)をしていた...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...いつもスタンドに肘(ひじ)つきあっては話を交していました...
田中英光 「オリンポスの果実」
...『親しげに』相手の肘をとつて手ぢかのベンチへ引っ張って行き...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...そこで早速エレナに会釈をして肘を貸して...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...神は「なんじらのうちだれか工夫して己が寿命に一肘でも加うることを得んや」と言っておられる...
永井隆 「この子を残して」
...「此(こ)りや大層(たいそう)大事(だいじ)にしてあるな」醫者(いしや)は穢(きたな)い手拭(てぬぐひ)をとつて勘次(かんじ)の肘(ひぢ)を見(み)た...
長塚節 「土」
...豆腐屋の茶碗」「斗々屋(ととや)の茶碗だろう」「それから肘突(ひじつき)の茶入」「肩衝(かたつき)の茶入だよ」「いちいち覚えちゃいませんがね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...藁の上に片肘を立てようとしたが...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...肘掛けがグラグラになった雨染(あまじ)みのついた長椅子を...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...暖炉のそばの肘掛け椅子に一人座っている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...肘を突くとガクリとするのであつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...テーブルに肘を突く...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...肘を繋いで、息を衝いて休む...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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