...かくて掘出されたる眞理は益「個體」の底に横たはる「人」に肉迫するであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...而して詩は音樂に最も近くこの象徴へと肉迫する...
有島武郎 「詩への逸脱」
...ヨブは依然として神に向って肉迫するのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...説明をして貰いたい」検事はじりじりと家政婦に肉迫する...
海野十三 「地獄の使者」
...敬意と質問を引っさげて猟犬のごとくどこまでも肉迫することだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...シニョオル・ムッソリニに肉迫するかどうか...
谷譲次 「踊る地平線」
...こうやって存在を遠ざかることこそ却って存在に肉迫すると考えられることになるのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...客観的真理――存在とか自然とか――に肉迫する当事者自身の実行過程の内に実は客観性の素質があるのであって...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...ただ所謂現象学の方が「事物そのものに肉迫する」ことをモットーとするのに反して...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...少女シノを救うべく呉一郎に肉迫すると見る間に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...掴(つか)んだ粟を真先に肉迫する使部の面部へ投げつけた...
横光利一 「日輪」
...鯨波(とき)の声を張り上げて肉迫する気勢を敵に知らしめた...
横光利一 「日輪」
...初め奴国の兵は敵の喊声が肉迫する度に...
横光利一 「日輪」
便利!手書き漢字入力検索