...いったいレスターという人は肉感的な美を持っていた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...肉感的な長い両腕をムキ出しにした太った女で...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...肉感的な肉体だけしか頭に浮ばなかった...
豊島与志雄 「子を奪う」
...荒々しい肉感的な聖書がイギリス人の頭脳にはいった時と同じような...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あの神秘な肉感的なほとんど神聖な好奇心をもっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ティツィアーノ式の肉感的な平静な眼差(まなざし)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それから赤い肉感的な多少低い鼻の形とを...
豊島与志雄 「囚われ」
...クーストーが彫刻したかと思われるようで真ん中にモスリンを透かして肉感的なくぼみが見えている両の肩...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...じょでこいと肉感的な声で歌いながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...肉感的な若々しい聲が快く顫へて...
中島敦 「かめれおん日記」
...妙に肉感的なしなやかさがあって何がなし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...素晴らしく肉感的な女...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「旋律的(メロヂカル)な美」それは言葉の美しい抑揚であり、且つそれ自らが内容の鼓動である所の、最も肉感的な、限りなく艶めかしい誘惑である...
萩原朔太郎 「青猫」
...松井須磨子の豐滿な肉體の極めて肉感的な事を讚美した文筆の士があつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...肉感的な人は男女のいずれにも多少あり...
与謝野晶子 「産屋物語」
...その肉感的な痙攣(けいれん)を感じた当惑のきわみに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そうしてその肉感的な陶酔を神への奉仕であると信じている...
和辻哲郎 「『偶像再興』序言」
...そこには多分にエキゾティックな肉感的な感じを混入し...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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