...肉付きも海獣のように弾力に富んではいるが...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...この青年と同じくらいの丈(せい)と肉付きを持った人物で...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...肉付きは逞しく緊っており...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...骨格(こっかく)肉付きの如何(いかん)よりも...
新渡戸稲造 「自警録」
...殊にその頬や頤の肉付きを見れば...
野間清六 「百済観音と夢殿観音と中宮寺弥勒」
...存分に豊満な肉付きで...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...肉付きのいい分厚い肩に噛みついた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...五十がらみの肉付きのいい恰幅(かっぷく)に...
正岡容 「寄席」
...色の黒い、垢のついた、しかし、肉付きのいい、まるみのある顔をして、その鳥のような目でキョロキョロしながら、女らしい透る可愛いい声で物を言うのを見ていると、自分はこの田舎の女が、家に飼われている、猫か鳩かのように思われた...
水野葉舟 「土淵村にての日記」
...極めて肉付きがゆるやかで...
室生犀星 「幻影の都市」
...頭はあねさまかぶり、端折(はしょ)った裾(すそ)から白く逞(たくま)しい脛(すね)と、鮮やかに赤い腰巻が見え、襷(たすき)をきつく掛けているので、肉付きのいい、白く張り切った肌(はだ)が二の腕まであらわになり、私が通りぬけようとしたとき、彼女は片方の手をあげて額のあたりを撫(な)でたが、その白いゆたかな腕の付根に、ふさふさとした腋毛(わきげ)が見えたので、私は慌(あわ)てて眼をそらした...
山本周五郎 「青べか物語」
...着物を着ていたときとは見違えるほど肉付きがいい...
山本周五郎 「追いついた夢」
...背丈も低いし肉付きも悪く...
山本周五郎 「季節のない街」
...骨も太く肉付き逞(たくま)しく...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...肉付きも骨も四肢もずんぐりと太く逞(たくま)しい...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...見るとその強直屍体は、最前の仮死体の少女とは似ても似つかぬ色の黒い、醜い顔立ちではありますけれども、年恰好や背丈け、肉付き、又は生え際の具合なぞは、どうやら似通っているようで御座います...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...いい肉付きだ...
夢野久作 「焦点を合せる」
...あのしっかり締った肉付き...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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