...× × ×若し吾々の生活そのものを樂み、その中に趣味を見出し、時としては他人の爲めに其樂みを作り出すとも、決して、他人の手によつて作り上げられた趣味の供給のみを期待せぬやうな態度を吾々が持ち得るならば、それこそ實に一種崇高な、嚴肅な、眞面目な、積極的な態度と云はねばならぬ...
會津八一 「趣味の向上」
...直ちに彼の顏は嚴肅な...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...一日降つた肅(しめ)やかな雨が...
石川啄木 「天鵞絨」
...肅然として佛壇に向ひ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...鬼どもの酒宴の圓陣のまんなかに恭々肅々と歩を運び...
太宰治 「お伽草紙」
...自分の主義と相容れぬものに對しては飽くまでも嚴肅の態度を取り...
朝永三十郎 「學究漫録」
...烏漆の弓も肅愼の矢もいらぬ...
中島敦 「名人傳」
...此(この)時(とき)宗助(そうすけ)と並(なら)んで嚴肅(げんしゆく)に控(ひか)えてゐた男(をとこ)のうちで...
夏目漱石 「門」
...全(まつた)くわき眼(め)も振(ふ)らないやうな蜂(はち)の動作(どうさ)は變(へん)に嚴肅(げんしゆく)にさへ見(み)えた...
南部修太郎 「畫家とセリセリス」
...一瞬間も諸君は國語學を忽(ゆるがせ)にしてはいけない……」私達の靜肅さに氣を得た先生は...
南部修太郎 「猫又先生」
...非常に嚴肅の顏をして居たが...
萩原朔太郎 「芥川君との交際について」
...嚴肅な義務を破つて祕密條約を結ぶやうな國家は...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「神、國王、國家」
...嘗てはその言葉と態度に或る嚴肅な魅力を與へてゐた興味と是認(ぜにん)の心を...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...それが十年も二十年も經つてもみだれず嚴肅貞實の顏貌を作つてゐられる...
室生犀星 「はるあはれ」
...搖ぎなき嚴肅な事實であるといふことができる...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...嚴肅に批判されてゐる點である...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...水兵達の僅かな列はいかにも靜肅であつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...何といつてよいか言葉にもつくせない‥‥(吉川氏嗚咽‥滿座肅然...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??