...それは靜肅そのものでありました...
石川三四郎 「浪」
...更に又驚いたのは、此六人が、揃ひも揃つて何れも、少しも悲し氣な處がなく、靜肅な點もなく、恰も此見すぼらしい葬式に會する事を恥づるが如く、苦い顏をして遽々然(きよろきよろ)と歩いて來る事である...
石川啄木 「葬列」
...――智惠子は嚴肅な顏をして...
石川啄木 「鳥影」
...どこかの嚴肅な教會で讃美歌の聲とオルガンの音とがよく揃つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...嚴肅でそれを聞いた相馬御風氏は嬉しさの餘り感極まつて泣き出したといふ...
相馬御風 「校歌「都の西北」と私」
...嚴肅に我が身に教へてゐるのだが...
太宰治 「金錢の話」
...葬式は無類の好天氣の二十六日に東北學院教會堂で嚴肅に執行されました...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...行政の紀律を振肅する亦易々の業のみ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...知らず皇帝は曾て宮中肅清を誡めたることあるか...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...顧ふに宮中肅清の事たる...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...宮中の肅清何を以て行はれむや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...ヴエルサイユの肅然たる庭苑を眺めると忽ち王政は美しいと叫んだ...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...嚴肅(げんしゆく)と緊張(きんちやう)の極度(きよくど)に安(やす)んじて...
夏目漱石 「門」
...バベルの塔のお喋(しやべ)り(喧騷)が止んで比較的靜肅(せいしゆく)になつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私は彼の嚴肅な眼が突然の火で溶(と)け...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...嘗てはその言葉と態度に或る嚴肅な魅力を與へてゐた興味と是認(ぜにん)の心を...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...肅殺なる秋野に興酣しておのづから吟(すだ)くがごとし...
横瀬夜雨 「花守」
...もつとも嚴肅であり...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索